佐々岡真司氏 8回に崩れた広島・九里 “異変”は6回からあった

[ 2023年5月18日 06:30 ]

セ・リーグ   広島4―7DeNA ( 2023年5月17日    横浜 )

佐々岡氏
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 【佐々岡真司 視点】継投の難しさを象徴する結果となった。広島先発・九里の球数は7回を投げ終わった時点で完投ペースの84球。前回10日の中日戦では9回4安打で完封勝利を挙げていた。また、チームは守護神・栗林が不在の状況。それらの総合的判断から新井監督は信頼を寄せる九里の続投を決断したのだろう。

 しかし8回裏に4失点。その前兆は既に6回裏からあった。時折、高めに浮く変化球が見られた。特に7回裏は先頭のソトに死球を献上。高めに抜けた変化球だった。なおも1死一塁からも戸柱に高めの球を右中間に運ばれた。終盤に入るとDeNAの攻撃陣は打つゾーンを高めに設定していることが見受けられた。

 “異変”はあっただけに継投策も考えられた。8回裏は先頭の佐野、関根と左打者が続く打順でもあり、左腕のターリーを投入し、9回裏は矢崎を起用して逃げ切りを図るプランもあった。仮に7回裏終了時点で球数が100球を超えていたら継投に切り替えていたはずだ。ただ、これまで先発陣がしっかり試合をつくってきたからこそ、今の位置にいることも事実としてある。(本紙評論家)

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