巨人・秋広、大好き神宮で3ラン プロ初安打の地で今季打率4割、原監督歴代9位1238勝目贈った

[ 2023年5月18日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5ー4ヤクルト ( 2023年5月17日    神宮 )

<ヤ・巨>4回、3ランの秋広はナインの出迎えを受ける (撮影・西川祐介)
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 巨人の秋広優人内野手(20)が17日のヤクルト戦で、1―0の4回無死一、二塁から右越え3ランを放った。4月29日の広島戦以来となる2号。二松学舎大付時代から慣れ親しみ、プロ初安打を放った神宮で、今季は打率.400、1本塁打、6打点と無類の強さを発揮する。終盤の猛追をかわして、チームは2連勝。借金を2とし、4日以来の4位へ浮上した。

 泳がされそうになった体を我慢し、クルッと回った。得意とする神宮の夜空に描いた高い弾道のアーチ。秋広が1―0の4回無死一、二塁で、貴重な追加点となる右越え2号3ランを放った。

 「自分のスイングはできなかったが、スタンドインできた。うまく拾うことができた」

 初球のスライダーに、しっかり反応した。「ちょっと浮いて来たボールだった」。最後は右手一本で右翼席へ。まさに、日本選手歴代最長身の2メートルの長いリーチを生かした一撃だった。電車でつり革を握る際は腕が長すぎるため、つかむのはつり革の棒部分。私生活では規格外ゆえに苦労も多く「理想の身長は1メートル90ぐらい」と苦笑いするが、野球となれば、それが最大の武器へと変わる。

 悪癖を修正できたからこそ最高の結果を導き出した。かねて打ちにいく際だけでなく、見逃す時も軸足である左足が、投手寄りに動いてしまう癖があった。ファームでは二岡2軍監督から「左足が流れないように」と根気強く指導されてきた。プロ初安打を放った翌日、4月23日の試合前にジャイアンツ球場で行われた練習に参加した際も同じことを指摘してもらった。秋広は「今も意識しているところ」と徹底。この夜は左足をその場で回転させることができた。

 「自分のスイングを積極的にできている。(球場は)どこでも打てるように頑張ります」

 神宮では、二松学舎大付3年夏の東東京大会4回戦で右翼席へ叩き込んで以来の本塁打。今季は打率.400、6打点と好相性だ。得点圏打率も・692まで上昇。「(先輩の)何とかつないでいくという姿を見ると、自分もという思いになる」。だから、愚直に食らいつくことができる。2連勝で4位に浮上。「見事でした」と褒め称えた原監督に、別当薫氏を抜く歴代単独9位の監督通算1238勝目をプレゼントした。(小野寺 大)

 ≪得点圏打率.692≫秋広(巨)が2号3ラン。今季ヤクルト戦での打率.393(28打数11安打)は、広島戦の.391を上回る対戦別最高で、神宮球場でも打率.400をマークしている。また、今季の全12打点のうち10打点がこのカード。チームの打者ではブリンソンの9打点を上回る対ヤクルト戦の最多打点とツバメキラーになっている。なお、試合開始前は打率.667だった得点圏打率は、.692とさらにアップした。

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