これが虎の村神様！8回無失点で25回連続無失点、朗希もあっさり突破　防御率「0・00」でリーグトップ

セ・リーグ   阪神―ヤクルト （ 2023年4月29日    神宮 ）

4回2死、ヤクルト村上を遊ゴロに打ち取って笑顔を見せる阪神村上（撮影・北條　貴史）
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　阪神・村上頌樹投手（24）が29日のヤクルト戦に先発。8回無失点の好投で、見事に役割を果たした。規定投球回にも到達し、防御率「0・00」でリーグトップに立った。

　村上は22日の中日戦でプロ初勝利を2安打完封で飾るなど、今季は開幕から17回連続無失点。その勢いのまま、この日もコンビを組んだ捕手・坂本のミットにテンポよく投げ込んだ。

　2回に青木に中前打を浴びた以外はヤクルト打線にチャンスすら与えなかった。4回まで無失点を続け、開幕からの連続無失点を「21回」まで伸ばし、前日にロッテ・佐々木朗が記録した「20回」をあっさりと超えると、その後も安定感のある投球でヤクルト打線を牛耳った。

　特筆すべきは、無失点のみならず、無四球投球が続いている点。3ボールになっても落ち着き、要所で三振を奪う力投だった。2回の青木から8回先頭のオスナに安打を許すまでは完全投球。8回1死一塁で長岡に、今季25イニング目で初四球を与えたが、後続を打ち取って得点は許さなかった。

　打線も5回の佐藤輝の先制弾や、村上と同じ淡路島出身の近本の適時打など効果的に得点を積み重ねて援護。結局、村上は8回でお役御免となったが、十分な働きだった。

　開幕からの連続イニング無失点記録は39年高橋敏（阪急）の38回1/3。おぼろげながらも、視界に入ってきた。

　【阪神・村上はこんな選手】
　☆生まれ　1998年（平10）6月25日生まれ、兵庫県南あわじ市出身の24歳。
　☆サイズ、投打　1メートル75、80キロ。右投げ左打ち。
　☆球歴　賀集小1年から賀集少年野球クラブで野球を始める。南淡中ではアイランドホークスに所属。智弁学園では1年夏からベンチ入りし甲子園に3度出場。3年春は全5試合完投で優勝。東洋大では1年春からリーグ戦出場で通算12勝。
　☆プロ入り　20年のドラフト5位で阪神入団。ウエスタンで新人から2年連続防御率＆勝率トップに加え、21年最多勝、22年最多奪三振。
　☆虎党　両親と6歳上の兄が阪神ファンだったこともあり、幼少期はファンクラブに入るほど生粋の虎党。選手では藤川球児に心酔し、授業で藤川の下敷きを使うほど。
　☆縁　小学5、6年時には淡路・徳島交流少年野球大会の野球教室で、阪神の平田勝男ヘッドコーチをはじめ、赤星憲広（現本紙評論家）や福原忍（現2軍投手コーチ）らからアドバイスを受ける。
　☆目標　同郷の先輩・近本とのお立ち台共演。「同じ淡路島（出身）として、先輩が活躍しているのをずっとテレビで見ていた。自分もそういう淡路島の憧れの選手になっていきたい」
　☆手放せない　出身の淡路島名産「大江のり」が好物。実家から選手寮に送ってもらうほど。