ロッテ・朗希が165キロ4球!!!! 今季初失点からギア全開で大谷に並ぶ公式戦日本投手最速記録

[ 2023年4月29日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ4-3オリックス ( 2023年4月28日    京セラD )

<オ・ロ>6回、気迫の投球を見せる佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 ロッテの佐々木朗希投手(21)は28日、オリックス戦に先発し、16年に大谷翔平投手(当時日本ハム)がマークした日本投手最速記録の165キロに並んだ。3月のWBC壮行試合・中日戦でも計測していたが、公式戦では自身初めて。開幕からの連続無失点は初回に1失点して20イニングで途切れたが、165キロは計4球も投げ込みまたも新たな領域へ。7回3失点で勝敗は付かなかったが、チームの4―3勝利に貢献した。

 勝利への執念が、仲間の援護に応えようという思いが、怪物の能力をさらに引き出した。味方打線が3点のビハインドを取り返してくれた直後の5回だ。1死一塁から杉本に投じた初球は「165」を計測。公式戦での自己最速を1キロ更新し、エンゼルス・大谷が日本ハム時代にマークした日本投手最速に並ぶ記録に敵地もざわめいたが、佐々木朗は表情一つ変えなかった。

 「同点に追いついてもらったので、勝ち越しを許さないように、気持ちを入れ直して投げました」。一気にギアを上げると、6回に茶野への初球、7回には中川圭への2球目、そして死球となった森への3球目と計4球も165キロを計測。序盤は直球の平均球速が157~158キロだったが、5回以降は明らかに平均球速がアップした直球でねじ伏せ、追加点を与えなかった。

 今季初の敵地でのマウンド。昨季、17イニング続いていた完全投球が途切れた京セラドームで初回にいきなり失点し、連続無失点は20イニングでストップ。4回には不運な安打も重なり2点を失った。だが、WBCで極限の戦いを経験してきた21歳は踏ん張った。吉井監督は「先輩たちの勝負に対する執着心を見ていて、朗希も“絶対に負けないぞ”という気持ちでマウンドに立っているのが態度にもにじみ出ていた」と世界一への戦いからの土産に目を細めた。今季最多106球で、7回を自己ワーストタイ8安打ながら3失点。「朗希の修業も兼ねていってもらった。115球ぐらいまでは伸ばしていきたい」とまだ成長途上だ。

 佐々木朗も「(京セラドームは)球速がバラバラなので、それよりも打者の反応とかを大事にした。いつも5回、6回で降りるところを7回までいけて良かった」と球速よりも粘りを評価した。延長10回で競り勝ったチームは首位を堅持。165キロ連発も通過点とし、怪物のステージはまた新たな領域へと進む。(大内 辰祐)

 ≪死球のおわびに差し入れ再び!?≫佐々木朗の165キロが森の右膝裏に直撃し、もん絶していると、ネット上には「コアラのマーチの差し入れを」という声が上がった。3月11日のWBC1次ラウンド・チェコ戦では、佐々木朗の162キロがエスカラの左膝に直撃。心配した右腕はおわびとして自費でコアラのマーチなどロッテの人気商品を購入し、チェコ代表の宿舎を訪れて手渡す様子がSNSで話題になっていた。この日死球を受けた森は治療後もプレーを続け「大丈夫です。いや、痛かったですよ」と話した。

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