広島 9回に4安打意地の猛攻!巨人・大勢撃ちもあと1点…新井監督「これからにつながる攻撃だった」

[ 2023年4月29日 05:02 ]

セ・リーグ   広島4-5巨人 ( 2023年4月28日    東京D )

3回、マクブルームの二ゴロの間に生還した野間を出迎える新井監督 (撮影・西川祐介)
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 広島は28日の巨人戦に4―5で敗れた。それでも3点を追う9回に1死一塁から代打・松山竜平外野手(37)が左中間適時二塁打、続く1番・菊池涼介内野手(33)も左前適時打と反撃し、昨年、苦手とした巨人の守護神・大勢から4安打2得点。勝利にはあと一歩及ばなかったものの、29日の第2戦以降につながる猛攻で意地を見せた。

 赤ヘル打線は、最後の最後まで諦めなかった。3点ビハインドから1点差にまで詰め寄った9回の猛攻劇。意地は見せた。新井監督も大きくうなずいた。

 「あと一歩というところだったけど、最後まで諦めないという全員の気持ちが見られた。これからにつながる攻撃だったと思う」

 代打攻勢から、相手守護神・大勢を追い詰めた。9回は7番・上本からの攻撃。ここで新井監督は先頭から3人連続で代打を送る積極的な采配を振るい、チームを鼓舞した。

 そのタクトに、打線も応えた。先頭の代打・韮沢が今季初安打となる右前打で出塁し、口火を切った。続いて代打起用された坂倉は左飛に倒れたが、1死一塁から代打勢のトリを務めた松山が存在感を発揮した。大勢が投じた155キロ直球を左中間へ完璧に打ち返す適時二塁打で、まず1点。「つなぐ意識しかなかった。強い真っすぐに振り負けないように、追い込まれてからは逆方向を心掛けた」と振り返った37歳ベテランの一振り。さらに33歳の安打製造機・菊池も続いた。1死二塁からフォークを捉え、左前適時打で2点目を叩き出した。

 まだ終わらない。続く野間の打席では一走・菊池が二盗に成功。左翼スタンドの応援に背中を押され、野間も中前打でつないで1死一、三塁。さらに秋山の打席で野間も二盗を決めて二、三塁とし、大勢にプレッシャーを与えた。一打逆転の状況をつくり、打席には3、4番。舞台は整った。だが…秋山は空振り三振。続くマクブルームのバットも空を切り、勝負が決した。

 結果的には、あと一歩及ばなかった。ただ布石は打った。昨季対戦11試合で9セーブ1ホールドを許し、防御率0・84に抑えられた大勢相手に、今季初対戦で4安打2得点。少なくとも苦手意識は振り払った。きょう29日の第2戦以降につながる9回の攻撃だった。

 打線全体を見ても、開幕から低空飛行が続くマクブルーム、デビッドソンに復調気配が漂いつつあり、指揮官も「2人とも少しずつ上がってきている。もっと打線として良くなってくる」と伸びしろに期待を寄せる。赤ヘル打線の本領発揮は、これからだ。(長谷川 凡記)

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