阪神・坂本の“アンテナ” マスクかぶった51回で計2失点「ピッチャーがしっかり投げてくれた結果」

[ 2023年4月29日 07:20 ]

セ・リーグ   阪神4-0ヤクルト ( 2023年4月28日    神宮 )

ナインと勝利のハイタッチをかわす坂本(左から2人目)(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 強引にならず、そして井上のように…。阪神・坂本は、その心持ちで打席に入ったという。

 「コンパクトにいこうと話をしていたので、それが良かった。後は、前に頼もしい後輩がいるので、まねして打ちました」

 初回、前を打つ履正社高の後輩・井上が2死満塁で左前に先制の2点適時打を放った直後だ。なお一、二塁でバットの先で捉えた打球は快打でなくても中前に弾む適時打。貴重な追加点であることは捕手として誰よりも理解していた。

 「この球場は1点でも多く取りたいし、1点でも少なく防ぎたいので、その思いで何とか頑張りました」

 油断すれば空中戦、乱打戦になりかねない狭い神宮球場でアンテナをより敏感にさせた。大竹から4投手を懸命にリードしてヤクルト打線に1点も与えず、チームとして2戦連続の零封勝利。開幕から先発マスクで6戦6勝と神話も継続だ。その6試合のうちマスクをかぶった51イニングで計2失点しかない。

 「ピッチャーがいいところに投げてくれるから、そうなってると思う。いいことは続けられるように。大竹も粘ってくれて、中継ぎ投手も、良いボールが来ていたので、信じてサインを出して、ピッチャーがしっかり投げてくれた結果」

 投手陣だけでなく、殊勲の一打でヒーローになった井上についても「ランナーがたまったところで一本出るのはチームにとっても本人にとっても大きい。僕も負けないように」と称えた。最後まで一歩下がったまま、女房役は勝利を喜んだ。  (遠藤 礼)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年4月29日のニュース