DeNA・今永　連続15イニング無失点　奪三振ショーでチームの5連勝に貢献

セ・リーグ   DeNA1－0中日 （ 2023年4月28日    バンテリンD ）

＜中・D＞力投する先発の今永（撮影・椎名　航）
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　熱い思いをボールに込めた。絶対に投げ負けない、と。DeNAの先発・今永が奪三振ショーで価値ある勝利をつかみ取った。

　「小笠原選手はチームを鼓舞できる投手なので。投げ負けると3連戦に響く。勝ち切れて良かった」。チームの5連勝よりも、中日とのカード頭で25歳の左腕・小笠原に投げ勝ったことを喜んだ。「これは1点勝負になる」と予想した通りの投手戦で、4歳年上の左腕は貫禄を示した。

　立ち上がりから最速151キロの直球を軸に押した。初回2死から昨年までの同僚・細川に右越え三塁打。「素晴らしく努力できる選手。対戦が楽しみ」と話していた後輩に長打されても続く4番・石川昂を空振り三振に斬った。7回まで4安打無失点に抑えて、毎回の12奪三振。三振は全て空振りで奪った。

　新加入のサイ・ヤング賞投手、バウアーから多くの刺激を受けている。「握りが全てを決める」という考えを聞き、同時に「スプリットチェンジのグリップを教えてもらった」という。そのバウアーの新球とほとんど同じ軌道で右打者から逃げながら沈むチェンジアップも有効に使った。

　決勝に先発したWBC後は2軍でじっくり調整。「開幕に間に合います」と直訴する今永に、「焦らせない」とセーブしたのは三浦監督だった。現役時代に出場した04年のアテネ五輪後に調子を落とした反省からで「監督の親心に感謝しています」と言った。WBC使用球からNPB球への移行にも順応。遅れて開幕した左腕が、これで今季15イニング連続無失点。首位快走するチームの勢いに拍車をかけた。（秋村　誠人）