巨人M2 5発で5年ぶりV王手!主将・坂本が初回先制38号、9回トドメ39号 

[ 2019年9月21日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人9―4DeNA ( 2019年9月20日    横浜 )

初回無死一塁、先制2ランを放つ坂本勇(撮影・木村 揚輔)
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 再びハマスタで胴上げだ。巨人は20日、2位のDeNAを9―4で下し、優勝マジックを2として5年ぶりのリーグ制覇に王手をかけた。初回に坂本勇人内野手(30)が2戦連発の先制38号2ラン。打線に火をつけると、9回にも39号ソロを放ち、自身初の40本塁打に王手をかけた。21日もDeNAと敵地で激突。原辰徳監督(61)が14年の前回優勝に続き、横浜スタジアムで舞う。

 大のラグビーフリークらしく、原監督は坂本勇を「野球ではあまり使わないかもしれないけどキャプテンシー。見事なプレーヤー」と称えた。

 スクラムを組んだのは試合前。坂本勇が声を張り上げた。「ここまで来たら一球入魂!僕も緊張している。若い選手も緊張すると思う」。熱を帯び士気が高まる。「試合に出られることを幸せに誇りに感じながら。絶対優勝するぞ!」

 今季5度目の1試合2発で示した。初回無死一塁からバックスクリーン左に2試合連続の先制38号2ラン。とどめを刺したのは9回だ。右翼席に39号ソロ。球団生え抜きの右打者では最多の長嶋茂雄に並び、初の40号に王手をかけた。2位・DeNAとの直接対決でマジックを2に減らし「やることは変わらない。勝てるようにしっかり準備したい」と言った。

 指揮官は改めて「メンタルはスポーツでとても大切」と痛感した。3連敗中は全て1得点に終わったが、計5本塁打と打線は壁を破った。ラグビーW杯イングランド大会が開催された15年の1月。日本代表候補合宿のゲストスピーカーとして招かれ「勝つためには鬼になれ」と金言を送った。鬼に――。7回は坂本勇に犠打のサイン。下半身の張りを抱えながらも一塁に激走する主将の姿に胸を打たれない選手はいない。

 ラグビー日本代表が開幕戦を白星発進。会見はその直後で、原監督は「ラグビーどうなったの?」と問い「これも2番目にいいこと」と笑った。前回大会はニュージーランドとオーストラリアの決勝戦を現地で観戦。トゥイッケナムスタジアムは8万人以上を収容し「ファン同士の一体感があった。勝っても負けてもノーサイド」と、改めてスポーツの素晴らしさに感銘を受けた。

 次は巨人ファンが歓喜の瞬間を待ちわびている。前回優勝の14年も横浜スタジアム。「(優勝が懸かる試合を)直接対決で迎えられるのは非常にいいこと。浮足立つことなく。一丸となって挑んでいきたい」。平成元年に続く、令和初王者の称号へ走る。 (神田 佑)

 ≪右打者ミスター以来≫坂本勇(巨)が38、39号。巨人の生え抜き右打者のシーズン本塁打としては68年長嶋に51年ぶりに並ぶ最多記録になった。また、遊撃手のシーズン最多本塁打は85年宇野(中)の41本。残り6試合で記録更新を狙う。なお、この日の2得点で今季101得点。自身10年の107得点以来2度目の100得点をクリア。遊撃手で2度の100得点は98、99年石井琢(横浜)、02、03年松井稼(西)、16、17年田中(広)に次ぎ4人目の最多タイ。

 ▼14年の巨人優勝VTR 9月26日、マジック2で迎えた横浜スタジアムでのDeNA戦で先発の内海が8回途中3失点と好投。打線も亀井、片岡の適時打などで得点を重ね、6―3で快勝した。2位・広島が阪神に敗れ、3年連続36度目の優勝を決めた。巨人の横浜スタジアムでの優勝決定は89年以来25年ぶりで、原監督は現役時代の背番号と同じ8度宙に舞った。

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