セカオワ レコ大初受賞!「Habit」 04年ミスチル以来のバンド栄冠 男女混成では92年米米以来

[ 2022年12月31日 04:40 ]

第64回日本レコード大賞 ( 2022年12月30日    東京・初台 新国立劇場 )

観客席に手を振るレコード大賞を受賞したSEKAI NO OWARI、最優秀新人賞を受賞した田中あいみ(左端)ら(撮影・久冨木 修)
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 「第64回日本レコード大賞」(主催日本作曲家協会)の最終審査会が30日、東京・初台の新国立劇場で行われ、男女4人組「SEKAI NO OWARI」の「Habit」が大賞に輝いた。ミュージックビデオ(MV)でメンバーが踊る「クセ強ダンス」が社会現象となり、初の栄冠を手にした。最優秀新人賞は田中あいみ(22)が受賞した。

 結成15周年の節目に、セカオワが頂点に立った。受賞が発表されると、ボーカルのFukase(37)は照れくさそうに頭をかいた。2014年「炎と森のカーニバル」で初めて優秀作品賞に選ばれて以降3度のノミネートも、あと一歩が届かなかったタイトルを手にした。「何年越しだろう…長年かけてやっと頂けました」。万感の思いで盾を撫でた。

 ロックバンドの大賞受賞は2004年のMr.Children「Sign」以来、18年ぶり。男女混合グループとしては1992年の米米CLUB「君がいるだけで」以来、30年ぶりの快挙。さらにユニバーサルミュージックの所属アーティストによる受賞は、同社に統合前のポリドールに属していた香西かおりの「無言坂」(93年)以来29年ぶりで、新たな歴史を刻んだ。

 6月にリリースされ、サブスクリプション(定額聴き放題)が2億1000万回超、MVが1億2000万回超の再生回数を記録。ともにヒットの基準と言われる1億回を優に超えている。特に話題を集めたのは、MVに登場する“クセ強ダンス”。両手で膝を押さえてぐるぐる回すなど、コミカルでインパクトのある踊りが人気となり、ユーチューバーのHIKAKIN(33)ら、まねをする人が続出。模倣動画が映像共有サービス「TikTok」に次々と投稿され、TikTokでの総再生回数は、ヒット基準の25倍となる25億回超え。今年最もよく聴かれ、よく使われた一曲となった。

 男性3人、女性1人の混成バンドで、メンバー全員が幼なじみ。07年に結成し、メモリアルイヤーの今年は、初の東京ドームを含めた4大ドームツアーを敢行。今日放送の「NHK紅白歌合戦」には4年ぶり6度目の出場で紅組として登場する

 近年、若者の間でバンドブームが再燃中。紅白も昨年は4組のみだったが、今年は倍以上の9組が出演する。そのブームをけん引している存在が、さらなる飛躍を目指す。

 ≪田中あいみ感涙 最優秀新人賞≫最優秀新人賞に輝いた田中は「このステージに立つことが夢だったけど、まさか賞をもらえるなんて本当に幸せ者。ありがとうございます!」と涙ながらに喜びを語った。細川たかし(72)門下の現役女子大生で、2019年に日本クラウンが開いたオーディションで2500人の中からグランプリに選ばれた逸材。力強くハスキーな“ソウルフルボイス”を武器に、昨年11月にデビューした。

 スナックが好きだった父の影響で、3歳の頃から歌謡曲を聴き、小3から歌謡サークルへ。22歳とは思えない色っぽさも魅力で、この日はオールバックのポニーテールに、黒のショートパンツとロングブーツ姿で登場。熱いステージを見せた。

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