データ駆使しDeNA投手陣再建へ 小杉コーチが新時代の技術指導の担い手へ

[ 2021年11月23日 08:00 ]

最新データを駆使し、DeNA投手陣再建に取り組む小杉コーチ
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 【伊藤幸男の一期一会】リーグ最下位からの巻き返しを期すDeNAの秋季キャンプが22日に終了した。来季は三浦大輔監督(47)の脇を固める新コーチとして鈴木尚典(49)石井琢朗(51)斎藤隆(同)氏ら98年日本一メンバーが就任。ただ記者が注目するのは投手部門を担当する小杉陽太新コーチ(35)である。プロ・アマ球界に浸透しつつある最新機器から弾き出された「数値」を具現化し「技術指導」する担い手だからだ。

 「僕の役目はデータを最後まで選手に落とし込んであげる。ただ数字を見せるだけでは伝わらない部分が今まではあったはず。しっかり理解してもらって、選手の感覚と融合して活動してもらうことが求められている」

 小杉コーチはJR東日本を経て08年ドラフト5位で横浜に入団。17年に引退するまで通算86試合で6勝9敗2ホールドをマークした。引退後の経歴がユニークだ。広告代理店業などを扱う会社を設立する傍ら、データに対する知見を深め、近年にはアマ野球の指導も始めていた。ボールの回転数や回転軸が測定できる約70万円の「ラプソード」を自費で購入。要請があった高校・大学に持参し、知人との共同作業で動画を作成した。現代っ子は自身の欠点に納得すれば練習に励む。「ラプソードやハイスピードカメラなどの機材を使ってアプローチして、選手がガラッと変わる姿を何人も見てきた」。指導者として自信が膨らみ始めた。

 思い出すのは08年3月25日の社会人野球・スポニチ大会決勝、JR東日本―新日本石油ENEOS(当時)戦である。同年暮れレッドソックスに入団した田沢純一(台湾・味全)との投げ合いで注目されたが、先発した小杉氏は6回0/3で3失点と敗戦投手となった。圧倒的な才能を見せつけられた一方、その差は科学的トレーニングで埋められるはず。あれから13年。田沢はマウンドに立ち続け、小杉氏はデータ活用を駆使する新時代の指導者としてスタート台に立った。

 DeNA投手陣の再建へ、秋季練習中も若手と積極的にコミュニケーションを図ろうと奮闘する小杉コーチ。1軍で実質8年間投げた後、データ解析により様々なカテゴリーの成長へ寄与した新コーチの指導に期待している。

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