ヤクルト・高津監督 ノムさん流采配「適材適所」「言葉の力」自在なタクトでV導いた

[ 2021年10月27日 05:30 ]

ヤクルト6年ぶりセ・リーグ優勝 ( 2021年10月26日 )

<D・ヤ>優勝し、円陣の中でナインに話をする高津監督(中央)(撮影・木村 揚輔)
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 午後9時4分のゲームセットから実に17分後、阪神が敗れてその瞬間が訪れた。高津監督はマウンドの歓喜の輪に歩み寄り、まず「おめでとう!選手の頑張りが全て。心からおめでとう」とナインを称えた。現役時代の01年に胴上げ投手となった横浜のマウンド付近で、5度、宙を舞った。

 「気持ち良く胴上げしてもらいました。我々が勝つことが一番だと思っていた。選手が一生懸命やってくれた結果だと思う」

 常識にとらわれない柔軟な発想で、6年ぶりの優勝へ導いた。「やってみないと何が正解かは分からない。いろんな人の意見を聞きたい」と周囲の意見を積極的に採用。伊藤投手コーチと話し合い、投手陣は1年を見越して起用した。救援陣は9月まで3日間の連投をさせず、シーズン終盤を見越した「働き方改革」を導入。一転、9月に入り先発投手を中5日で投入、中継ぎ陣の連投制限も解除した。

 現役時代の恩師・野村克也元監督は、現有戦力の特性を生かす「適材適所」を説いた。高津監督は采配の「適材適所」でラストスパートに成功。この日も高橋を今季初めて救援起用するなど、自在な采配で113試合目に初めて首位に立ち、ゴールに駆け込んだ。

 就任1年目の20年2月11日に他界した恩師。最後に掛けられた言葉は「ちょっと頭を使えば優勝できる」だった。「僕の中でたくさん考えて出した結果。あれが最後の会話にはなってしまったけど、凄くいいアドバイスを頂いた」と振り返った。

 日米通算313セーブを挙げた元守護神。球団の投手出身監督の優勝は初めてで、メジャー経験のある日本人監督、抑えで通算50セーブ以上を挙げた監督の優勝はプロ野球史上初だ。「絶対、大丈夫。我々はどんなことがあっても崩れません。チャンスは逃すものではないと思っている」。その目はすでに、次の戦いへ向いていた。(青森 正宣)

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