渡辺明名人「こういう結果になるのも当然。力が足りなかった」ついに最後の“1冠”失い19年ぶり無冠

[ 2023年6月1日 19:15 ]

対局を終え感想戦に臨む渡辺名人(撮影・河野 光希)
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 将棋の第81期名人戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)7番勝負第5局は1日、長野県高山村の緑霞山宿・藤井荘で第2日を行い、後手の挑戦者・藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋王、棋聖含む6冠=が防衛を期す渡辺明名人(39)を94手で下した。藤井は谷川浩司17世名人(61)の持つ史上最年少名人記録(21歳2カ月=1983年)を塗り替えると同時に、羽生善治九段(52)の持つ史上最年少7冠記録(25歳4カ月=96年)も大きく更新した。

 終局後、渡辺は敗因について「(72手目の)6六角のところが局面としても一番複雑だったかなと思うので、やっぱりそこで長考した結果間違えてしまったのかな」と表情を変えずに淡々と語った。シリーズ全体に関しては「4、5局目で負けた将棋の内容が特に悪かったんで…そこはちょっと残念でした」と振り返った。

 そして藤井王将との対戦について「息が長い将棋になることが多かったが、局面が難しくなってきたときに差が出てしまったかな」とし、19年保持してきたタイトルを失ったことについては「(自分の)この3年くらいのタイトル戦の戦いからすると、こういう結果になるのも当然。力が足りなかった」と話した。

 渡辺は4期目の名人位獲得を目指し、5期で手中にする永世名人資格(襲位は原則引退後)が近づいていた。04年の年末、初タイトルとなる竜王位に就いて19年。初タイトルから無冠時代がないままきたが、ついに最後の1冠を失った。

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