藤井聡太王将 史上最年少7冠、名人奪取!20歳10カ月でW快挙「立場にふさわしい将棋を指さなければ」

[ 2023年6月1日 18:54 ]

第1日の指し手を再現する藤井聡太王将(日本将棋連盟提供)
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 将棋の第81期名人戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)7番勝負第5局は1日、長野県高山村の緑霞山宿・藤井荘で2日目が指し継がれ、後手・藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋王、棋聖を含む6冠=が渡辺明名人(39)を94手で下し、4勝1敗で名人を初獲得、羽生善治九段(52)に続き2人目の7冠を達成した。20歳10カ月の名人奪取は谷川浩司17世名人(61)の持つ史上最年少記録(21歳2カ月=1983年)を40年ぶりに塗り替え、羽生九段の持つ史上最年少7冠記録(25歳4カ月=96年)も大きく更新した。残るは王座となり、初の8冠制覇に王手をかけた。

 藤井新名人は「まだ実感はないんですけど非常にうれしく思いますし、とても重みのあるタイトルだと思うので、今後立場にふさわしい将棋を指さなければという思いです」と喜びのコメント。全8冠制覇へ向けて「少しでも上を目指せるように頑張りたい」と意気込んだ。

 藤井は通算タイトル獲得数を歴代7位の15期とした。これまで出場したタイトル戦は全て制している。

 王座への挑戦者を決めるトーナメントは5月10日に開幕。藤井は1回戦で中川大輔八段を下し、永瀬拓矢王座への挑戦まであと3勝とした。王座戦5番勝負は例年9月開幕。これを制せば、史上初となる8タイトル全制覇の可能性がある。

 藤井王将は2020年7月16日の第91期棋聖戦5番勝負第4局で渡辺棋聖を下し、17歳11カ月の史上最年少でタイトルを獲得。同年8月19、20日の第61期王位戦第4局では木村一基王位に4連勝し、史上最年少で王位を手にした。21年9月13日に行われた第6期叡王戦第5局では、苦手にしていた豊島将之叡王を最終局で振り切って3冠を達成。同年11月12、13日の第34期竜王戦では豊島竜王に4勝0敗でストレート勝ちした。22年2月11、12日の第71期王将戦第4局では渡辺王将に4勝0敗で快勝し、史上最年少で王将に。今年3月19日には第48期棋王戦第4局で10連覇中だった渡辺棋王に3勝1敗で勝利。羽生九段以来2人目の6冠となり、羽生の24歳2カ月を大きく更新する史上最年少記録も樹立した。

 ▽将棋のタイトル戦 王将戦、竜王戦、名人戦、王位戦、叡王戦、王座戦、棋王戦、棋聖戦があり「8タイトル戦」と呼ばれる。5番勝負または7番勝負で優勝を争う。優勝賞金の最高額は、竜王戦の4400万円。タイトル戦以外のNHK杯などは「一般棋戦」と言われ、段位によって出場できる、できないがある。このうちNHK杯、朝日杯、銀河戦、JT日本シリーズが「主要4棋戦」。

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