王将戦第5局1日目 藤井王将2時間の大長考の末「▲4五桂」に検討室は驚きの声

[ 2023年2月25日 16:28 ]

<第72期王将戦第5局・第1日>熟考する藤井王将
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 将棋の藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=に羽生善治九段(52)が挑戦する第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負第5局1日目が25日に島根県大田市「さんべ荘」で対局開始。2時間の大長考の末、藤井が指した41手目▲4五桂に、検討室は驚きの声を上げた。

 昼食休憩も含めると、3時間にわたって考えての着手。立会人の福崎文吾九段(63)は「大胆不敵な一手ですねぇ」と腕を組む。受けるか攻めるかの選択肢を迫られた藤井は、激しい攻め合いに飛び込んだ。一目見ると(1)△2七歩成▲同銀△2五飛で銀桂両取り、(2)△3七歩▲2九銀△2七歩成でと金を作って攻めるなど、羽生側からの分かりやすい攻めの手が多く、「指しにくい手」(福崎九段)だという。

 しかし将来的には▲6五桂と跳ね、5筋にいる羽生王の頭から中央突破を図る攻めが予想。玉頭に集中砲火の可能性があるゆえに、攻防のために打った6四の角の働きに制限をかける形になった。副立会人の西川和宏六段(36)は「勝敗を分ける一手になると思います」と分析。この一手を目にした羽生は、考慮時間がまもなく2時間を迎えようとしている。

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