松田丈志氏 ワリエワ問題は RUSADAが「世界のアンチドーピング活動に協力的でなかったことが一番」

[ 2022年2月16日 15:36 ]

松田丈志氏
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 競泳・五輪メダリストの松田丈志氏(37)が16日、コメンテーターを務める日本テレビ系「スッキリ」(月~金曜前8・00)に出演。15日の北京五輪のフィギュアスケート女子ショートプログラム(SP)で、昨年12月のドーピング違反が判明しながら個人種目出場が認められたカミラ・ワリエワ(ROC)が82・16点で首位発進したことに言及した。

 前日14日、スポーツ仲裁裁判所(CAS)が資格停止処分の解除は妥当と裁定。ワリエワはロシアのテレビ局に「国を代表して出場できるのはうれしい。ここ数日は難しかったけど、私が乗り越えなければならないステージだった」と涙で語った。禁止薬物トリメタジジンが検出された違反については、祖父の薬が誤って体内に入ったと弁護士らがCASに主張したとロシア紙プラウダが報道。心臓疾患を抱える祖父が薬を服用する際に使用したグラスでワリエワが水を飲んだ可能性があるという。

 日本アンチ・ドーピング機構(JADA)のアスリート委員でもある松田氏は祖父の薬を服用する際に使用するグラスが原因だとするワリエワ側の主張にも触れ、「このコメントは一時的に問題をそらそうとしているように僕自身も見えてしまう」と見解。「薬というのは体内に残っている期間がある。継続的に採っていたのか、ロシアでの国内大会での検査で検出されている。大会に近い時に、体に入っていたという疑義が生じている状態ですから、グラスを使っただけで本当に出るのか、という疑問は僕の中も残る」と続けた。

 そのうえで「今回、CASの裁定としては試合に出ることは暫定的に認めますと。違反があったのかの検査は継続中ですので、批判が確定した場合、どのように入内に入ったのかっていう調査していく段階に入ると」とした。

 さらに、「ロシア反ドーピング機関がオリンピックに関する検体だということで、優先的な検査をオファーできるのに、それをやってない。この問題が複雑化してしまったのはロシア反ドーピング機関の対応が世界のアンチドーピング活動に協力的でなかったということが一番だと思う」と、そもそもロシア反ドーピング機関(RUSADA)の対応に疑問を呈した。

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2022年2月16日のニュース