巨人・原監督 セ界の頂点へ忍耐の船出「ヨットであるならば、逆風の中でも前に進ませる」

[ 2022年3月25日 05:30 ]

練習前の円陣で話をする原監督(中央)(撮影・森沢 裕)
Photo By スポニチ

 セ界の荒波を乗り越える。2年ぶりのリーグ優勝を狙う巨人・原監督は、中日との開幕戦(東京ドーム)を翌日に控え、今季序盤の戦いを独特の言い回しで表現した。

 「ヨットであるならば、逆風の中でも前に進ませる。そういうつもりで戦う」

 開幕直前に主将の坂本が左脇腹を痛めて離脱。新外国人のポランコらのコンディションはまだ上がらず、オープン戦は4勝11敗2分けで11位タイの最下位に終わった。先発には山崎伊、堀田、ドラフト3位・赤星(日大)と、1軍登板経験のない3投手を据えた。不安要素や未知の要素が多い船出だが、逆風を利用して推進力に変えることができるヨットになぞらえた。

 では、どう進ませるか。開幕ダッシュについて「今年に関しては、あまり考えていません」と焦らず、じっくり風を読む。新外国人投手のシューメーカー、アンドリースは2軍での実戦登板数試合を経て1軍に昇格する見込み。坂本が戻ってベスト布陣になるまでは、広岡、湯浅ら若手の調子を見極めながら起用する。「ピンチはチャンス。出た選手はそういう気持ちで、我々もそのつもりで進めたい」と、チームを底上げする好機と捉える。

 今季は球団史上最長の16年目の指揮。その経験と勝負勘で風を味方につける。「チームをゆっくりでも正しい方向に進めていく。辛抱であったり忍耐であったり、あるいは期待であったり、そこの部分は強く持って長いペナントレースをスタートしたい」。まずはスローガンに掲げる「不屈」の精神で耐え、追い風を呼ぶ。(川島 毅洋)

続きを表示

2022年3月25日のニュース