阪神・藤浪 2年連続大役、いざヤクルト戦へ「去年日本で一番強かったチーム。勝てば勢い付く」

[ 2022年3月25日 05:30 ]

キャッチボールで調整する藤浪(撮影・大森 寛明)
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 阪神・藤浪は、開幕戦を143分の1とはとらえていない。昨季、リーグ優勝を争ったライバルであり、日本シリーズを制したヤクルトに黒星をつければ、有形無形の効果があると考えている。京セラドーム大阪での練習後、力強く語った。

 「去年日本で一番強かったチーム。そういうチームに勝てば勢い付く。個人としてもチームとしても勝ちたい。しっかり投げたい」

 相手のオープン戦は、塩見が打率・406と好調。山田、村上、サンタナ、オスナは、数字は目立たないものの、怖い存在に変わりない。「ちょっと隙を見せるだけで、ぽんぽんとやられる感じがある」。何度も口にしたのは「粘り」という言葉。制球を乱しても、苦しい場面でも、根気強く投げることを自分に言い聞かせた。

 首脳陣もこの3連戦が重要だとみている。井上ヘッドコーチは「去年、自分たちより上にいたチームを、みんな意識する。どういった戦いをするか、最初の印象付けが大事」と語る。最初に叩け、はチームの共通認識だ。

 プロ10年目右腕は順調にオープン戦を過ごした。4試合16回で19奪三振。4回5失点の5日の楽天戦以外は、安定感が見えた。開幕前日の24日は、短いダッシュで汗を流して調整を完了。落ち着いた様子で、「ベストとは言えないが、いい状態で迎えられる」と頼もしい言葉を残した。

 開幕投手に指名された青柳が新型コロナウイルスの濃厚接触者になったことで、2戦目の予定が1日前倒しになり、2年連続の大役が回ってきた。昨年も相手がヤクルトで5回2失点(勝敗付かず)。シーズンは3勝3敗と精彩を欠いた。今季、求められるのは、先発フル稼働。ツバメ狩りで勢いを付けて16年以来6年ぶりに先発ローテーションを1年間守れば、チームも17年ぶりのリーグ制覇に近付く。(倉世古 洋平)

 ▽藤浪の昨季開幕戦 21年3月26日ヤクルト戦(神宮)プロ9年目で初の大役。5四球と制球が乱れ、初回以外はすべて走者を背負っての投球ながら、5回5安打2失点の力投。3、4回に失策で招いた2度の1死一、三塁のピンチにも崩れることなく後続を断った。自身に勝敗は付かず。試合は4―3で阪神が勝った。

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2022年3月25日のニュース