静岡商 父子鷹の夏終わる 高田琢登、監督の父へ「感謝しかない」

[ 2020年8月3日 10:39 ]

静岡代替大会 準決勝   静岡商6―9聖隷クリストファー ( 2020年8月2日 )

<静岡商・聖隷クリストファー>試合後、ツーショットでカメラに収まった静岡商・高田晋松監督、琢登の父子
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 敗者となっても、ゲームセットの瞬間まで“主役”の座は譲らなかった。3点を追う7回2死一、二塁。3ランなら同点の場面で野球の神様が高田琢登(3年)に打席を回す。「ホームランではなくヒットでつなげば上位に回る」と後続に託す思いをバットに乗せたが、あえなく二塁ゴロで万事休す。父・晋松監督(50)と挑んだラストサマーは準決勝で幕を閉じた。

 「この仲間につないでもらったのに。自分で終わってしまって申し訳ないです」

 この日はベンチスタートだった。1―4の5回から登板し、3人ピシャリで流れをつくって味方の4点奪取による逆転劇の流れをつくった。しかし、梅雨明けによる30度を超える猛暑と、「永遠のライバル」と全身全霊を懸けて挑んだ前日静岡高戦の熱投からくる疲労で直球が走らない。直後に4長短打を浴び打者9人で5点を奪われ、力尽きた。

 「どの試合でも自分が打たれて負けてきている。父には3年間ずっと大事なところで使ってもらい、結果を残せなくて申し訳ないです。一つの経験として感謝しかないです」

 最後は思わず言葉を詰まらせながら「後悔の多い高校野球でした」とも強調した。消化不良に終わった借りは「ドラフト1位で入る」と抱いてきた夢の舞台・プロで返す。今大会も毎試合、複数球団が視察。高い評価は不動だった。高田監督は志望届について「琢登の誕生日が9月18日なので、その近辺で出す予定です」と明言。女房役としてプロ注目最速148キロ左腕を支えてきた主将の對馬勇斗捕手(3年)も「琢登がプロに行ったら、自分も(大学を卒業してから)同じプロでまたバッテリーを組めるように頑張りたいです」と目を輝かせた。

 ベンチを後にした監督とエースは、仲良く写真に収まった。そこにあったのは父親と長男が見せた素の表情。熱い父子の夏物語が終わった。(小澤 秀人)

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