王者・聖光学院4強 甲子園交流試合出場の磐城下す、小林が決勝打 14連覇にあと2

[ 2020年8月3日 20:56 ]

福島2020夏季高校野球大会準々決勝   聖光学院4―2磐城 ( 2020年8月3日    ヨーク開成山 )

<聖光学院・磐城>5回1死二塁、左前へ勝ち越し打を放ち、吠える聖光学院・小林
Photo By スポニチ

 夏の福島県大会の代替大会「福島2020夏季高校野球大会」は2球場で準々決勝4試合が行われた。夏の福島大会13連覇中の聖光学院が甲子園交流試合に出場する磐城を4―2で下し、準決勝に進出した。

 しぶとく食らいつき、左前に落とした。2―2で迎えた7回無死二、三塁。一塁に到達した小林聖(ひじり=3年)は決勝の適時打に大きく息をはいた。

 「フライになりそうだったのでやってしまったと思ったけど、良いところに落ちてくれた。1点の重みを感じた試合だった。うれしいというよりホッとした気持ちの方が強い」

 1―1の5回にも左前適時打を放つなど2安打2打点。名前に「聖」と入っていることから岡山から聖光学院の門を叩いた2番打者が決めた。

 磐城へのエールを勝利という形で送った。斎藤智也監督は「壮行試合のつもりでやった。ウチが勝って甲子園に送り出したかった。でもすんなり行かせる訳にはいかない。野球の厳しさを教えたかった」と意地を見せた。試合前日のミーティングでも「磐城はおまえらよりも頑張ってるよ」と進学校を称賛。3月にセンバツが中止となっても毅然(きぜん)と振る舞った姿を見習い、斎藤監督はナインに熟語、慣用句などの問題を課すなど、文武両道の心を植え付けた。

 夏の福島大会は戦後最長となる13連覇中で連勝は82に伸びた。14連覇にあと2勝とした小林は「相手がどこだろうと聖光は聖光らしく全力で野球をやるだけ」と静かに闘志を燃やした。(近藤 大暉)

続きを表示

2020年8月3日のニュース