コロナ禍で改めて感じる「感謝」 大阪桐蔭・上野が決勝弾 16年熊本地震で被災し車中生活経験

[ 2020年8月3日 05:30 ]

大阪大会2回戦   大阪桐蔭12-0吹田 ( 2020年8月2日    豊中ローズ )

<吹田・大阪桐蔭>   2回、無死一塁 中越えに先制の2点本塁打を放つ大阪桐蔭・上野     (撮影・成瀬 徹) 
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 都道府県高野連が開催する独自代替大会は1日、大阪、兵庫など32大会151試合が行われた。大阪では大阪桐蔭が上野海斗外野手(3年)の先制2ランなど序盤から確実に加点し、コールド発進した。

 大阪桐蔭が7日遅れの初戦に臨み、快勝発進した。当初は7月26日の予定だったが、雨天順延、対戦校の事情などで度重なる延期。2本塁打を含む12得点の猛攻に西谷浩一監督(50)は「だいぶ延びたので焦りましたが、仕方のないこと。今日に合わせてしっかりとやってきた」と話した。

 上野の一振りが猛攻の合図だった。2回無死一塁、スライダーを中越えに高校通算13本、公式戦2本目となる先制2ラン。「(4番の)船曳が塁に出てくれたので、つなぐ意識だった」。主軸の相次ぐ故障を受けて公式戦初の5番に入り、打線に火を付けた。

 熊本県菊池郡出身。中学生だった16年の熊本地震で郷里は甚大な被害を受けた。自宅も半壊し、電気はストップ。家族4人は約1週間、車中での避難生活を余儀なくされ、練習は2カ月程度できなかった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で春夏の甲子園大会が中止となったが、当時の経験があるだけに「感謝する心が大事。(野球ができる)今の状況は当たり前じゃない」と心は折れなかった。休校、部活動停止を受けて自宅に戻った4月。両親からは「結果を出さなくていい。頑張る姿を見せてほしい」と伝えられた。その中で誰よりも頑張り、結果も出した。

 上野はじめナインは選抜大会前に新調した白スパイクを全員でそろえて、初めて試合に臨んだ。独自大会は準決勝打ち切りとなるが「目の前の試合に全力で取り組むだけです」と力を込める。勝ち進めば、9日間で6試合の過密日程。感謝を胸に、最後まで勝ち切って大会を終える。 (桜井 克也)

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