阪神・球児、阿部をK斬り 敬意込めたオール直球勝負「この15年の中で一番の選手」

[ 2019年9月25日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神5―0巨人 ( 2019年9月24日    甲子園 )

5番手で登板した藤川(撮影・坂田 高浩)
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 惜別の思いを白球に乗せた。5点リードで迎えた9回。代打阿部がコールされると、甲子園のボルテージは最高潮に達した。レギュラーシーズンでは最後となる伝統の一戦。藤川の胸に去来したのは特別な感情だった。

 「1点差とか同点であれば、阿部さんの打撃の内容も変わっているだろうし、あのファウルも入っていたかもしれない。プロ野球ならではというか、試合をちょっと度外視してというか、そういうのもありましたけど、まあ寂しいですね、もう対戦できないのは」

 オール直球で押した。4球目は右翼ファウルゾーンへの大飛球。肝を冷やしたが、最後はビシッと締めた。146キロ直球で空振り三振に仕留めると、ふっと息を吐き出した。

 試合前、引退を決断した阿部の元へあいさつへ向かった。伝統の一戦では互いの看板を背負い、しのぎを削った間柄だ。08年北京五輪や09年WBCでは日本代表の一員として共闘した。ただ、宿敵相手に一定の距離を保ってきた。グラウンドで、ユニホーム姿で話すのは今回が初めてだったという。真剣勝負を貫くプロの矜持(きょうじ)だった。

 「この15年くらいの中では一番の選手だった。(対戦は)怖かったですね。そういう状態でユニホームを脱ぐというのが本当の一流。大黒柱に立ち向かっていくのが宿命だった。巨人の選手としての凄み、エキスを残しているので、尊敬以上の念に値しますよね」

 あと1/3回を自責0に抑えれば、唯一の個人目標に掲げるNPBの通算防御率が1点台(1・99)になる。「CSにうちが行くこともあるし、また対戦できるように頑張りたい」。CSへの出場枠は残り1。残り3試合、新しいモチベーションを力に腕を振る覚悟だ。(吉仲 博幸)

○…藤川(神)は9回、代打で登場の阿部(巨)から空振り三振を奪った。阿部からの奪三振は17年7月7日(甲子園)7回の空振り三振以来2年ぶり通算10個目。内訳は空振り9個、見逃し1個。02年の初対戦からの通算対戦成績は58打席で53打数9安打の被打率・170。本塁打と打点は一度も許さなかった。

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