【東尾修が見た西武連覇要因】森が生んだ「投打の歯車」間違いなくMVPの働き

[ 2019年9月25日 10:45 ]

西武2年連続リーグ制覇

対談する東尾氏(左)と森(撮影・尾崎 有希)
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 個を重視するか、チームを大切にするか。チーム力の最大化のためにはどちらも欠けてはいけない要素を西武は兼ね備えていた。

 5点取っても、それ以上に点を取られる。序盤に大量失点となっても、各打者は最後の打席まで集中力を保っていた。とかくチームの勝利に全てをささげていると、勝敗が決した時点で集中力は途切れやすい。そこに「個」を持ち込み、9イニングまで戦い抜いた姿勢は年間崩れなかった。

 山川は序盤から本塁打にこだわった。調子を崩して下位に回って以降は、時に軽打も見せたが、フルスイングは不変だ。逆に6度の本塁打王を誇る中村はシーズンが深くなるにつれて得点圏の時は大振りをしなくなった。個とチームのバランスは絶妙だった。

 2年連続で700得点以上を挙げる強力打線に、ようやく投手陣も「シンプルな発想」を身につけた。森との対談の中で「無失点に抑えようと思うのではなく、最少失点で」との言葉に感じ取れた。3点、4点取られたっていい。8月、9月。先発が試合をつくれるようになった。他球団ならアンバランスに見える「投打の歯車」を森が生んだ。間違いなくMVPの働きだった。

 連覇は私が西武監督時代だった97、98年以来と聞く。CS、日本シリーズでも今の西武にしかできない戦いを貫いてほしい。(95~01年西武監督)

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