巨人・岡本、2戦連続適時打 原監督と二人三脚で復調の兆し

[ 2019年5月19日 05:48 ]

セ・リーグ   巨人5―1中日 ( 2019年5月18日    ナゴヤD )

3回無死二、三塁、岡本は中前適時打を放つ(撮影・椎名 航)
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 巨人の岡本和真内野手(22)が18日の中日戦の3回に2試合連続の適時打を中前に運んだ。前カードの阪神2連戦の試合前に2日連続で原辰徳監督(60)から直接指導を受けて打撃を修正。センター返しを徹底し、復調の兆しを見せた。4番が3回までに計5点を奪う原動力となり、2連勝で2位・広島との1ゲーム差を死守した。

 かつて原監督から「聖域」と称された巨人の4番。岡本は開幕から全試合を任され、好不調の波の中でもがいている。「センター返しを続けていけば、徐々に良くなる」。打撃練習から中堅への「基本」を徹底した。

 2―0の3回。丸の適時打で1点を追加し、なお無死二、三塁。柳が外角低めに投じたカーブに下半身でこらえた。「うまくタイミングを取りセンターに打ち返すことができた」。中前で弾む2試合連続適時打だ。原監督は「一日一善。まだ手放しで褒める時期じゃない。まだまだ大志を望んでるわけですから」と、あえて言った。

 試合前はいつも体を大きく使ったロングティーで10球スタンドにぶち込む。前日は真横でキャッチボールをする山本に「打球に気をつけてください。今の僕はどこに飛んでいくのか分からないので」と、自虐的に笑った。打率・252。打球が飛ぶはずのない場所だったが、それほど自信を失いかけていた。

 開幕前、第48代4番を務めた原監督は親心を口にしていた。「岡本が新しい時代を築き担うため、監督という立場でサポートしたい」。その指揮官の直接指導を思い出し、我に返った。前カードの14、15日の阪神戦前。東京ドームでの練習中、共にベンチ裏に下がって球を打ち込んだ。約20分。遠回りしていたバットの軌道を最短距離に修正した。

 4番に据えられながらの再生劇。スイングに迷いがあった2月は「しゃくり上げろ」の一言で、翌日に3安打。4月は「どこで力を抜いているの?」と質問されてインパクト時に力を集約することを思い出し、3試合連続本塁打した。「プロ野球の世界、もがいている人はたくさんいる」という厳しい信条の指揮官と、真の4番へ二人三脚を続ける。

 この日は1安打だが、初回も7回も強い打球の中飛だった。岡本は「全体的に良かったので続けていければいい」。2連勝した試合後も、恒例の素振りで汗だくになった。第89代4番は高みを目指し、時間を無駄にはしない。 (神田 佑)

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2019年5月19日のニュース