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【橋本マナミ 恍惚のグルメ】お肉食べたいの?それともお姉さんに食べられたいの?

[ 2018年5月2日 12:00 ]

人気メニュー「ひき肉ライス少年の夢」を食べる橋本マナミ
Photo By スポニチ

 普段、男性には尽くしたい派の私ですが、相手が年下、それも凄〜く若い男性だとなぜか少し冷たくしたくなっちゃうんです。今回のお店は、そんな私の“S”な部分を駆り立てる東京都港区の「ひき肉少年」。ゴツゴツしたひき肉のかたまりにそっとキスをしたら、少年特有の若いエキスがあふれ出てくる気がしました。

 都内有数のセレブな街・白金にあるカウンター6席だけのこぢんまりとした「ひき肉少年」。どんな料理が出てくるのか想像つかない不思議なお店ですよね。店内には鳥をモチーフにしたポスターやおもちゃが並んでいます。青を基調にした外観と相まって、男の子の部屋のような雰囲気です。

 メニューは「ひき肉ライス」(スープ付き、トッピングなし=1000円)1種類。ラーメンやカレーでは一品勝負のお店もあるけれど、お肉料理では珍しいですよね。見た目はご飯に餡(あん)がかかっていて、キーマカレーのようですがカレーではないんです。細かなひき肉と、ひき肉がいくつかくっついてゴロッとしたかたまりになったお肉が混在していて、口に含むとスパイスの香りが鼻をスーッと抜けていきます。甘辛い味付けは東南アジアのどこかで食べたことがあるような…。でもコレ!という答えが見つかりません。

 それもそのはず、この一皿は世界でここにしかないオリジナル料理。有名ハンバーグ店で5年間修業し、ひき肉の魅力に取りつかれたという店主の萎沢(しぼさわ)さんが少年時代の夢を形にしたのだそうです。

 ひき肉好きの理想の一皿とあってこだわり抜かれています。お肉は鹿児島県産薩摩錦チキンのもも肉を大中小3種類の大きさにミンチ。これをあまり混ぜずに炒めることで、大きなひき肉はくっつき合ってかたまりに、小さなひき肉はポロポロに仕上がります。この異なる食感のお肉が口の中でアクセントを生んでいます。ひき肉なのに肉々しいのは、このかたまり肉のため。“肉食”の私としては、うれしい食べ応えです。餡は丸鶏、鶏がら、香味野菜を8時間以上煮込んだスープとチリやオレガノなど10種類以上のスパイスを加え、最後にとろみを付けて完成です。

 ご飯は青森県産の「まっしぐら」というお米にトマト、ショウガ、オリジナルのクミンオイルを加えて炊き上げます。オイルが米粒一つ一つをコーティングするので、パラッと仕上がります。「お米のほぐれる食感とトロッとした餡のコントラストを楽しんでほしいんです」と店主さん。

 コントラストといえば、私と少年のような男性。告白されたとしたら、このお店に連れてきてあげますね。エネルギーあふれる料理をがっつくように食べる姿を見ていたい。そんな男の子は可愛いなと思います。でも、少年のお姉さんへの淡い恋心を、ひき肉のように粉々にしてしまいたい。そんな衝動に駆られている自分もいます。それもまた青春ですよ(笑い)。

 ≪1番人気「ひき肉ライス少年の夢」≫ チーズ、ゆで卵、トマトをトッピングした「ひき肉ライス少年の夢」(1200円)が人気No.1。店主が子供の頃に大好きだったものをみんな乗せているから少年の夢というネーミングなんですって。「からあげ」(3個280円)は胸肉とは思えぬほどしっとりしていて、ひき肉ライスに乗せてもいいし、お酒のアテとしても大人気。繊維に対してサクッと歯が入って、ふわっと崩れて、ほんのりとした甘さが後を引きます。

 【味変アイテムも試して】 カウンターにある味変アイテムは、揚げた春巻きの皮と特製にんにくダレが二枚看板。後者はアンチョビー、ニンニク、鷹の爪、タマネギなどをオイルにつけ込んだバーニャカウダのようなソースです。「一瓶丸々入れるほど気に入ってくださっているお客様もいます」と店主さん。瓶詰を小売りもしています。

 ◆ひき肉少年 東京都港区白金1の11の15、南北線、都営三田線白金高輪駅4番出口徒歩3分。(電)03(5420)1929。営業時間午前11時30分〜午後8時。年中無休。テークアウトも可。フィレンツェ風牛肉の胡椒(こしょう)煮込みを乗せた「ペポーゾひき肉ライス」(1780円)も名物。12、13日に白金商店街で行われる母の日のイベント「マンマ・ミーア」にペポーゾ専門店を出店予定。

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