【飯豊まりえ　マチメシ！】宮崎駿監督も来店　メルヘン店内ブランコ

ブランコ席で笑顔を見せる飯豊まりえ
Photo By スポニチ

　フジテレビ系「にじいろジーン」の進行役で、ドラマや映画、ＣＭに引っ張りだこの女優、飯豊まりえ（２０）の新連載「マチメシ！」。サラリーマンの聖地として知られる街の中華、洋食、定食、喫茶店を食べ歩きしながらオジさんたちと交流する新機軸のグルメ企画です。第１回は東京・阿佐ケ谷駅前の「ｇｉｏｎ（ぎおん）」。宮崎駿監督も訪れた魔法の喫茶店です。

　はじめまして、飯豊まりえです。実は私の家は祖父の代からずーっとスポニチをとっています。そのおかげか活字好きになりました。「３代続けば江戸っ子」って言いますけど、そういう意味では私も生粋のスポニチっ子ですね！おいしくて庶民的なお店を紹介していきますので、よろしくお願いします。

　第１回はＪＲ阿佐ケ谷駅から徒歩１分のレトロな喫茶店。このお店、公園じゃないのにブランコがあるんです。もちろん本物だからチェーンは鉄製。椅子は木製です。ブランコに乗ってチェーンを握ると、子供の時に千葉の実家近くにあった公園で友達と遊んだ時の映像が浮かんできました。

　「ブランコ席は年代問わず人気なんですよ」と言うのは、今年７０歳になったマスターの関口宗良さん。「えっ、ここにサラリーマンの人やおじさまたちも座るんですか？」とたずねたら「もちろん」。想像しただけでチャーミングですよね。お見かけしたら話しかけちゃうと思います。

　ピンク色の壁もランプも、絵や花も素敵で、映画の幻想的なシーンに出てきそう。全部、マスターのこだわりなんです。ブランコも、マスターが２０代の時に通ったジャズ喫茶にあって、憧れていたんですって。３７年前の１９８１年（昭５６）に３０代でお店を持ってから形にしたなんてロマンチック。宮崎駿監督が来たことがあるというのも分かります。こんなメルヘンの世界に住むマスターって一体、何者なのかな？

　手書きのメニューはまるで迷宮の宝の地図。あれこれ目移りしたけど、一番上にある「ナポリタン」に決めました。食欲をそそる香ばしい香り。すごくおいしい。ただのケチャップソースじゃない。初めて食べた味。色も茶色っぽい。なんだろう？「おいしさの秘訣（ひけつ）は焦げ目なんです」とマスター。よく見るとところどころに焦げ目がついています。アルデンテの麺がさらにしっかりと焼き付けてある。それで香ばしくてコクがあるんですね。こんなナポリタンは初めてです！

　自家製ソースは、隠し味のハーブだけでバジル、オレガノ、ベイリーフ、カルダモン…って、味の迷宮に入っていきます。マスターってまるで魔法使い。２０種類の食材を６時間も煮込んで作ったソースは濃厚で「絶対また食べたい！」と思うほど中毒性があります。マチメシ第１弾で出合えたのは究極の「焦げナポ」でした。

　グリーンサラダにマヨネーズ玉子が付いて、このボリュームで８２０円。安い。２品目を注文すると１００円引きって、マスターって本当に魔法使い？

　おっ！お店でスポニチ発見。私にとって新聞のテレビ欄ってこれ。分かりやすいんですよね。あれ？えっホント！？芸能面に高校の同級生が出てる！すごい！！連絡しないと（笑い）。こういうところでもスポニチさんとの奇跡的な縁を感じちゃいます。

　ブランコ乗って、焦げナポ食べて、スポニチ読んで。おじさまやお父さん、ＯＬさんたちがこうやって元気になってお仕事を頑張っていることを実際に体感すると、胸がキューンとしました。マチメシ巡り。ライフワークにしていきたいです。

　《「満足度すご〜い」イチゴジュース》飯豊の飲み物のイチ推しはイチゴジュース（５５０円）。１月５日生まれのイチゴ（１・５）好きは「濃厚だけど甘すぎなくて飲みやすい。満足度がすごい。これだけのために来てもいいぐらい」と興奮。クリームソーダのブルーハワイ味、メロン味（ともに６００円）も人気で「甘党にはたまらない。コップも金魚鉢みたいでかわいい！」。

　◆ｇｉｏｎ　オレンジピールなどが隠し味のワッフル（５２０円）も人気。トースト、サンドイッチなど、軽食メニューも豊富。杉並区阿佐谷北１の３の３。（電）０３（３３３８）４３８１。年中無休で、毎日午前８時３０分から深夜２時まで１７時間半、ぶっ通しで営業。日曜は９時から。活字類も新聞、雑誌など充実。

　◆飯豊　まりえ（いいとよ・まりえ）１９９８年（平１０）１月５日生まれ、千葉県出身の２０歳。１３年、フジテレビ系ドラマ「幽（かす）かな彼女」で女優デビュー。昨年４月に映画「暗黒女子」で初主演。同７月からフジ系「にじいろジーン」に出演中。１７日スタートのＴＢＳドラマ「花のち晴れ〜花男　Ｎｅｘｔ　Ｓｅａｓｏｎ〜」に出演。血液型Ｂ。