キムタク信長の予防「自撮り棒禁止」大混乱予想…観客同士の「乱」回避へ 11月ぎふ信長まつり

[ 2022年10月27日 05:11 ]

木村拓哉が参加する「ぎふ信長まつり」のパンフレット(公式ホームページから)
Photo By 提供写真

 俳優の木村拓哉(49)が織田信長に扮して騎馬行列などに参加する「ぎふ信長まつり」(来月5~6日、岐阜市中心街)を10日後に控えた26日、岐阜市は岐阜県警、鉄道各社と安全対策会議を開き、警備態勢などを協議した。

 この会議で岐阜市が最終確認したのは狭い場所に大勢の人が押し寄せることで発生する「群衆雪崩」の回避。01年に兵庫県明石市の花火大会で起こった歩道橋事故では11人が死亡し、247人が負傷した。岐阜市では木村信長を追う急激な人の流れを防ぐため観覧エリアを16に区分して移動禁止にし、最も混雑が予想される行事終了後の岐阜駅周辺には待機場所を設けて利用客を順次駅構内に誘導する人の流れをつくる。

 観客間のトラブル防止のため自撮り棒を使った撮影も禁止。飲酒も控えるよう呼びかける。

 木村が信長役で主演する映画「THE LEGEND&BUTTERFLY」(来年1月27日公開予定)の宣伝も兼ねて共演の伊藤英明(47)と「信長公騎馬武者行列」に参加するのは祭り2日目の来月6日。行列は岐阜市文化センターからエールぎふまでの通称、金華橋通りで行われる。コースは全長約1キロの直線。成人男性なら徒歩で12分の距離だが、コロナ禍により3年ぶりの復活開催となった今年の主役はあのキムタク。定員1万5000人の騎馬行列観覧席には約64倍の96万6555人、騎馬行列後のトークショーには岐阜市民限定ながら定員800人に12万939人の応募があった。延べ108万7494人。地元岐阜市出身の伊藤が信長役を務めた09年は2日間で50万人が来場したが、今年はそれ以上の人出を見込んでいる。

 市が3000万円以上の補正予算を組んで臨む“木村信長まつり”。市の担当者は「安全第一でまつりを成功させたい」と祈りながらその日を待つ。

 《相次ぐトラブルや事故》自撮り棒はスマートフォンの普及に伴い、14年ごろから世界的なヒット商品となった。一方で、自撮り棒で撮影中に交通事故や転落など死亡した事例が14年から2年間で127件確認されたという海外の報告もある。日本でも観光客が渋谷スクランブル交差点を横断中に立ち止まって撮影して通行の妨げになるなど問題に。19年11月の天皇陛下の即位を祝うパレード「祝賀御列の儀」では警視庁が観覧客の自撮り棒の持ち込みを禁止した。

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2022年10月27日のニュース