三輪記子弁護士 元自衛官への性被害問題で「組織がどうあるべきかを根本から見直さないと」隠蔽体質を批判

[ 2022年10月17日 15:19 ]

日本テレビ
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 弁護士の三輪記子(ふさこ)氏が17日、日本テレビ系「情報ライブミヤネ屋」(月~金曜後1・55)に出演。元陸上自衛官の五ノ井里奈さん(23)が福島県の郡山駐屯地に所属していた際に性被害を受けた問題について言及した。

 この日、五ノ井さんは加害者4人と個別に面会し、直接謝罪を受けたことを記者会見で報告。「不快に思わせたことは間違いありません。大変申し訳ございませんでした」と謝罪があったという。

 防衛省が9月29日に明らかにした調査結果によると、五ノ井さんが所属していた中隊では、日常的に性的な発言や身体接触があった。さらに五ノ井さんは2020年秋から昨年8月にかけて、演習場の宿泊施設で押し倒されるなどの被害に遭い、口止めされたこともあった。防衛省は、さらに実態調査を進め、懲戒処分を実施するとしている。
 
 五ノ井さんは今年6月に自衛官を退職後、YouTubeで実名および顔出しで被害を告発。8月には第三者機関による調査を求める要望書も出した。

 三輪弁護士は「ここまでしないと認めてもらえないぐらい隠蔽(いんぺい)体質が悪質だって思うんですね」と防衛省、自衛隊の体制を批判。さらに「2016年の時点でハラスメント相談件数が250件ぐらいあったんですね。それが2021年で2311件なんです」と指摘し「結局、内部での相談が全く機能してないことを示している。組織がどうあるべきかを根本から見直さないといけないと思いますし、ここまでのことを被害者にさせないといけないとはどういうことなの?ってことはもっと責任追及されてしかるべきだと思います」と被害者がここまで行動を起こさないと調査されないほど機能不全に陥っているのではと糾弾した。

 さらに、五ノ井さんが受けた暴行内容から「こういうことがいきなり起こるとはやっぱり考えにくい。こういうことをやっても許されるっていうような組織的な風土があったんじゃないかと疑いをもたれても仕方が無い状況」と指摘。「五ノ井さんに謝罪して終わりでなくて、組織の見直しを絶対やらなきゃいけないと思います」と内部からの改善を強く求めた。

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2022年10月17日のニュース