来秋朝ドラ「ブギウギ」ヒロインは趣里 2471人応募オーディションで選出「こんな日を迎えられるとは」

[ 2022年10月17日 15:00 ]

ヒロインの花田鈴子(はなだ・すずこ)役に決まった女優の趣里(C)NHK
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 NHK大阪放送局は17日、2023年秋から放送する連続テレビ小説「ブギウギ」のヒロインが趣里(32)に決定したと発表した。

 現在放送中の「舞いあがれ!」(ヒロイン・福原遥)、23年春スタートの「らんまん」(主演・神木隆之介)に続く第109作目の朝ドラとなる。今作のヒロインは2471人が応募したオーディションで選出された。制作関係者は「歌とダンスのパフォーマンス力も大事だが、単なるモノマネにならないよう、舞台上で力強く輝けるような女優を探していきたい」としていた。クランクインは来年春を予定。趣里はストイックに役柄に向き合う女優として知られ、数多くの話題作に出演してきた。父親は俳優水谷豊、母親は元キャンディーズの伊藤蘭。

 趣里は発表会見の場で「まさかこんな日を迎えられるとは思ってなかったです。驚き、喜び、身の引き締まる思いです。全身全霊の気持ちで頑張りたいです」と意気込みを語った。

 「東京ブギウギ」で一世を風靡(ふうび)した戦後の大スター、笠置シヅ子がモデル。趣里が演じるのは香川生まれ、大阪育ちで下町の銭湯の看板娘だったヒロイン花田鈴子。「歌と踊りでみんなを元気にしたい」と道頓堀の歌劇団で稽古に励み、やがて上京。戦争、家族との別れ、恋愛と出産など怒濤(どとう)の人生を駆け抜け、大スターへの階段を駆け上っていく姿が描かれる。脚本を手掛けるのは、映画「百円の恋」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した映画監督の足立紳氏。

 モデルとなる笠置も波瀾(はらん)万丈の人生で知られている。幼くして父を亡くし、香川県から大阪へ。歌劇団で頭角を現し、作曲家の服部良一さんとの出会いをきっかけに持ち前の歌唱力と天性のステージングで当時の芸能界のスターダムを駆け上がった。服部さんが手掛けた「東京ブギウギ」(47年)などの楽曲がヒットし「ブギの女王」と呼ばれ国民から愛された。一方、私生活では吉本興業創業者・吉本せいの息子穎右の子供を出産するも結婚はせず、乳飲み子を育てながらステージに立ち続けた。

 制作統括の福岡利武氏は趣里について「オーディションでの趣里さんのお芝居と歌、そして佇まいがとてもステキでした。にじみ出るなんとも言葉ではうまく表現できない個性と魅力、芯の強さ、そして愛嬌たっぷりの笑顔が印象的でした。趣里さんがすっと心に入ってきました。すばらしいヒロインを迎えて、みなさまにおもしろいドラマをお届けできるように、スタッフ一同、まい進してまいります!」とコメントした。

【過去5年と今後のNHK連続テレビ小説作品】(年度・タイトル・主演)
<17年度>「ひよっこ」有村架純、「わろてんか」葵わかな
<18年度>「半分、青い。」永野芽郁、「まんぷく」安藤サクラ
<19年度>「なつぞら」広瀬すず、「スカーレット」戸田恵梨香
<20年度>「エール」窪田正孝、「おちょやん」杉咲花
<21年度>「おかえりモネ」清原果耶、「カムカムエヴリバディ」上白石萌音ら
<22年度>「ちむどんどん」黒島結菜、「舞いあがれ!」福原遥
<23年度>「らんまん」神木隆之介、「ブギウギ」趣里

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