「鎌倉殿の13人」千世 苦悩の実朝を包み込んだ 初大河の加藤小夏「一緒に過ごしていく決意が芽生えた」

[ 2022年10月17日 08:00 ]

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第35話。源実朝と結婚した千世(加藤小夏)(C)NHK
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 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)は16日、第39話が放送され、ついに最終章の幕が上がった。3代鎌倉殿・源実朝の苦悩を吐露。正室・千世役を演じる女優の加藤小夏(23)が撮影を振り返った。

 <※以下、ネタバレ有>

 稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。鎌倉を舞台に、御家人たちが激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 第39話は「穏やかな一日」。いまだ3代鎌倉殿・源実朝(柿澤勇人)と千世(加藤)との間に世継ぎの誕生がなく、気に掛ける政子(小池栄子)と実衣(宮澤エマ)。北条義時(小栗)は御家人たちが謀反を起こさぬよう、政の仕組みを改める。しかし、そのやり方は傲慢。三浦義村(山本耕史)和田義盛(横田栄司)らに不満が募っていた。一方、北条泰時(坂口健太郎)は慣れない和歌に悪戦苦闘し、源仲章(生田斗真)に相談を持ち掛ける。そんな中、成長した公暁(寛一郎)が…という展開。

 実朝は御所の女房・よもぎ(さとうほなみ)も側室にしない。世継ぎのことについて千世から問われると、実朝は1人で抱え込んできた思いを明かした。

 実朝「(千世の手を取り)初めて、人に打ち明ける。私には、世継ぎをつくることが、できないのだ。あなたのせいではない。私は、どうしても、そういう気持ちに、なれない。もっと早く言うべきだった。すまなく思うから、一緒にも居づらかった(涙ぐむ)」

 千世「ずっと、お一人で悩んでいらっしゃったのですね。話してくださり、うれしゅうございました」

 千世は包み込むように実朝を抱き締めた。実朝の「私には、応えてやることができない」に「それでも、構いませぬ」――。

 番組公式ツイッターに公開された「かまコメ(撮影直前・直後の音声コメント)」。加藤は「最初、現場に入るまでに考えていたのは、本当にショックを受けるだろうし、受け入れるのに凄く力を使うんじゃないかなと思ったんですね、精神的に。けど、実朝さんの表情だったり、お話ししている姿を見て、すんなり受け入れられてしまったというか、むしろ台詞にもあったんですけど、話してくれて、うれしく感じましたし、さらに私も彼と一緒に過ごしていく決意がちゃんと芽生えたなと演じていて思いました」と述懐。

 モデルを経て、18年、フジテレビ「痛快TV スカッとジャパン」で話題に。19年、BSスカパー!「I”s」の4人目のヒロインに抜擢され、連続ドラマ初出演を果たした。

 大河ドラマ初出演。「一番最初の撮影の日は『どんなに怖い鎌倉が待ち受けているんだろう』(笑)と思っていたんですけど、いざ(現場に)入ってみると全然想像していたのとは違って、本当に皆さん、明るく温かく迎え入れてくださったのが凄く印象的で、ここまで小栗さん、共演者の皆さん、スタッフさんが居心地がいい現場を作り上げてきたんだなと感じました」と感謝した。

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