ソフトバンク・石川 1カ月ぶり勝った!!“原点回帰”テンポ&ストライク先行で8回零封

[ 2022年8月10日 04:45 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3-0ロッテ ( 2022年8月9日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>8回を被安打3、勝利投手の石川(撮影・長久保 豊)
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 ソフトバンクの石川柊太投手(30)が9日、ロッテ戦に先発し8回を3安打無四球零封の快投で、7月3日以来の自身登板5試合ぶりとなる4勝目を挙げた。先発が8回以上を投げたのは後半戦でチーム初。フル回転していた中継ぎ陣に貴重な休息を与えた。打線は1番・周東佑京内野手(26)の足を生かし、2番・今宮健太内野手(31)が還すパターンが光った。首位の西武が敗れゲーム差は2に接近した。

 原点回帰だ。7月3日以来、37日ぶりの白星。テーマは「中継ぎ」。石川はゾーンで勝負するスタイルで打者27人中22人にストライク先行の投球を披露し8回3安打無四球で無失点に封じ込んだ。

 「ストライクゾーンでしっかりカウントも取れていたし、バッターに気持ち良く打たせなかった。テンポ良く、凄く楽に投げられました」

 敵地のマウンドを制した。上空は15メートル近い風。バックネットに跳ね返り向かい風となったが、「打者は嫌がっていた。その中でカーブのリリースが合っていたことが大きい」と9奪三振中、5つをパワーカーブで奪った。

 持ち前のテンポも抜群で5回はレアード、岡、安田を5球で料理。全て中飛、わずか2分だった。8回は無死二塁も岡、安田を打ち取り最後は茶谷を146キロ直球で見逃し三振。三塁を踏ませなかった。

 今季は前半戦3勝止まり。腕の位置は試合ごとに変えた。7月10日の日本ハム戦から4戦投げて白星なしで3敗していただけに「ホッとした部分はある」と安ど。「いろいろ試したけど、結果が出なかったりすると、“このまま引退じゃないか”くらいの危機や不安があった」。そこで私生活から見直し、「睡眠は一番大事」とアップルウオッチで眠りの質を測定。寝る前のサウナ、部屋の温度を調整している。「今日も調整していきたい」と笑ったが、連戦が続く8月に疲れを残さない工夫が、白星につながった。

 2カード連続で初戦を取り、藤本監督は「風をうまく利用してくれたし、テンポも良かった。素晴らしい。何とか3連戦を勝ち越していければ」と右腕を称えた。

 先発陣は大関が精巣がんの疑いで手術を受け、千賀はコロナ陽性で離脱中。中継ぎ陣もフル回転が続いていた。後半戦で8回以上を投げたのは石川が初めてだ。「1イニング1イニングやっていけば長い回を投げられると改めて感じた。思い切り腕を満振りして投げることを今一度、振り返れた」。自信を取り戻した右腕がチームを上昇気流に乗せていく。(福井 亮太)

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2022年8月10日のニュース