巨人・戸郷「いやー、もう3年かかったんで」初の2桁勝利に満面笑み 中田弾に「しびれました!」

[ 2022年8月10日 20:57 ]

セ・リーグ   巨人2―1中日 ( 2022年8月10日    バンテリンD )

<中・巨>自身初の2ケタ勝利を達成した戸郷は、決勝ホームランを放った中田(右)をサムアップポーズで迎える(撮影・椎名 航)
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 巨人の戸郷翔征投手(22)が中日戦(バンテリンD)に先発登板。8回5安打1失点と好投し、プロ初の2桁勝利となる今季10勝目(5敗)を手にした。138球を投げ、12奪三振の力投。1―1で迎えた9回2死から中田翔内野手(33)が劇的な決勝13号ソロを放ち、勝利を呼び込んだ。

 試合後、敵地でヒーローインタビューに臨んだ戸郷は満面に笑みを浮かべていた。2020年、21年と2年連続で9勝どまり。昨季は前半戦で8勝しながら後半戦は1勝だけで、今季も7月12日の阪神戦(甲子園)でプロ初完封して9勝目を挙げてから、2桁勝利へ向けて2試合足踏みとなっていた。この日はトータル8度目となる2桁勝利へのチャレンジ。それだけに「いやー、もう3年かかったんで。いろんな気持ちがありましたけど、何とかこの1試合に、ゲームに集中することを考えながらゲームに入りました」とまずは振り返ると「長かったですね、はい」と3年がかりとなった2桁勝利を味わった。

 「いい投手戦で、いい緊張感を持ちながらできましたし。もう最後の翔さんのホームランにはね、しびれました!」と戸郷。前回登板した3日の阪神戦(東京D)では8回4安打2失点と好投するも打線の援護に恵まれず、今季5敗目。そこから中6日でのマウンドとなったこの日は3回までに4連続を含む5奪三振のパーフェクト投球を見せた。打線も幸先良く2回に先制。だが、1―0で迎えた4回、1死から岡林、阿部に連打されて一、二塁のピンチを招くと、2死後、木下に中前適時打されて追いつかれた。

 試合はここから1―1のまま膠着(こうちゃく)状態に。戸郷は7回までに11三振を奪って3安打1失点と好投するも、打線も相手先発左腕・上田を打ちあぐねた。上田は7回5安打1失点で先に降板したが、戸郷は7回までに120球を投げていたにも関わらず、8回も続投。2安打1死球で2死満塁のピンチを招くも得点は許さず、138球を投げて打線の援護を待った。9回の攻撃も3番手の相手守護神、R・マルティネスに岡本和、ウォーカーが凡退して2死走者なし。ここで生まれた中田の劇的な一発だった。

 8回の2死満塁ピンチについては「もうどうなるかと思いながらマウンドで必死に食らいつきましたね」と苦笑い。中田の一発が出た瞬間については「いや、もう。ベンチのみんなが“翔さん、打ちそうだな”と言ってて。確かに雰囲気を持っていたので。もう…頼りになります」ととろけそうな表情だった。
 

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