【高校野球】智弁和歌山、コールド大勝で決勝へ 単打攻勢で先制、山口3号など長打で加点

[ 2022年7月27日 13:52 ]

第104回全国高校野球選手権和歌山大会・準決勝   智弁和歌山9―2和歌山南陵 ( 2022年7月27日    紀三井寺公園野球場 )

<智弁和歌山-和歌山南陵>5回表2死、智弁和歌山・山口が今大会3号本塁打を放ち生還(27日、紀三井寺公園野球場)
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 夏の甲子園大会連覇に挑む智弁和歌山が11長短打で9点を奪い、7回コールドで決勝進出を決めた。

 光ったのは和歌山南陵の左右の軟投派投手に対する序盤の打撃。ライナー性の低い打球を連ね、見事に攻略した。

 1回表は四球を足場に1死二塁から4連打で3点。3回表も連続四球から2安打と犠飛で2点と序盤で5点を奪い主導権を握った。3回までに放った7安打はすべて単打だった。

 初回に中前先制打を放った主将の4番・岡西祐弥(3年)は「低いライナーをセンター中心に打つことを常に心がけている。きょうはそれができたということだと思います」と話した。

 中谷仁監督(43)は「1打席目のファーストスイングからみんなしっかりと振れていた。しっかりと振る準備ができていた」とたたえた。

 4回表、6点目をたたき出した青山達史(2年)の左翼線二塁打がこの日初の長打だった。

 5回表には1番打者の山口アキラ起(3年)が左翼芝生席にソロ本塁打を放った。今大会3本目の本塁打に山口は「ホームランを狙っているわけではありません。ホームランはヒットの延長ですから」と話した。

 打ったのは左腕・武藤玲央(3年)が得意とする内角低めスライダー。「うまくすくい上げて打てました。左投手は結構好きなんです」

 山口は1年生だった一昨年8月、新チーム初の練習で右肘を疲労骨折。手術して入院、5カ月間も安静、治療が続いた。「何もできずつらかったけど、仲間が“腐らずにがんばれ”と励ましてくれた」。昨年1月に練習に復帰。身長1メートル68で、90キロあった体重を84キロに絞り、足も速くなったという。

 敗れた和歌山南稜の柏田次哉監督(59)が「全国優勝を目指すチームはやはり違う。どこに投げても打たれる気がした」と脱帽していた。

 中谷監督は5失策と乱れた守備に「今のうちに悪いところが出て良かった。次に向けてもしっかり準備したい」と気を引き締めた。

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2022年7月27日のニュース