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阪神・青柳 うれしさ半分悔しさ半分の5勝 完封逃すもセ投手3冠「これを継続できるように」

[ 2022年5月29日 05:30 ]

交流戦   阪神6-2ロッテ ( 2022年5月28日    ZOZOマリン )

<ロ・神>笑顔で矢野監督とタッチする青柳(撮影・長久保 豊) 
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 阪神は、28日のロッテ戦に6―2で勝利し2連勝を飾った。中7日で敵地のマウンドに上がった先発の青柳晃洋投手(28)が、今季4度目の完投こそ逃したものの8回2/32失点(自責点0)の好投で5勝目をマーク。規定投球回に到達し、勝ち数、防御率、勝率でトップとリーグ「3冠」に浮上した。

 青柳にとって、キャリア最多の133球で手にした5勝目には少々の充実感と強い悔しさが交じった。

 「守備のミスより、あそこで2点目を取られてしまったところが自分の未熟さかなと」

 完封目前の9回1死で中村奨の三ゴロを熊谷が一塁へ悪送球するなどピンチは広がった。1死二、三塁で内野ゴロの間に1点を失うと、福田秀にも中前適時打を浴びて降板。あと1死で今季3度目の完投勝利は消えた。「最後まで投げる気でしたし、投げたかった。完封したかった。めちゃくちゃ悔しい」。疲労を考慮され中7日で臨んだ一戦だっただけに、エースとしては満足できなかった。

 ただ、チームの勝利に貢献するという意味では文句のつけようのない投球を披露。「風が強かったのが味方してくれた」と振り返ったように、敵地の特性を生かし変化球をゾーンに集めた。この日は120キロ台のシンカーも多投し、8回1死一、二塁では角中、マーティンを連続三振。「低めでゴロというのが一番。マリンの風の影響でフライとか難しいので」と野手にも配慮した“思いやり”も込めてアウトを奪った。

 ドラフト5位で入団し開幕投手に指名されるまでになった“たたき上げのエース”は、常に危機感を胸に宿してきた。「離脱すればすぐに自分のポジションは奪われる」。口癖のように言ってきた言葉は謙遜ではない。2軍の下積みを経て地位を築いてきたからこそ、一度ローテに穴を空けることで失うものの大きさを肌で知る。

 入団以来、大きな故障は一度もないが、それは表向きだ。痛みを隠してマウンドに上がったことも当然ある。昨年も「3回は肉離れしてました」と苦笑いで振り返る。9月上旬に登板3日前のランニング中に負傷したが、痛みに耐えて腕を振った。その後も治療と調整を並行してローテの座を死守。自己最多13勝など、投手タイトル2冠のキャリアハイにつなげた。

 規定投球回に到達し、リーグトップタイの5勝、防御率1・13、勝率・833でリーグ3冠に浮上した。「常にトップにいるのはうれしいことですけど。これを継続できるように。5勝目はうれしいですけど、チームに勝たしてもらっている部分も多い。もっともっと、自分で勝った試合を増やしていければ」

 千葉の風にも乗り、エースの力強い言葉が天に舞い上がった。
(遠藤 礼)

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