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ソフト・渡辺 プロ初安打初本塁打から2打席連発!藤本監督絶賛「ここまでやるとは思わなかった」

[ 2022年5月29日 05:30 ]

交流戦   ソフトバンク11-1広島 ( 2022年5月28日    ペイペイD )

<ソ・広>2回、3ランを放つ渡辺(投手・森下)(撮影・岡田 丈靖)                
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 衝撃的な本拠地デビューだ。ソフトバンクの渡辺陸捕手(21)が28日、広島戦でプロ初本塁打から2打席連発の離れ業。「9番・捕手」で初スタメンし、2回のプロ初安打が3ランとなり、4回の第2打席はソロ本塁打。さらに第3打席でも適時打を決め、2発3安打5打点の大暴れ。チームは2連勝し首位楽天とのゲーム差は0・5に迫った。渡辺とバッテリーを組んだ大関友久投手(24)は7回1失点で4勝目を挙げた。

 甲斐の背中を追って流してきた汗が報われた。プロ初スタメンが本拠地デビュー戦となった渡辺は、3万5544人の視線をくぎ付けにした。2―1の2回1死一、二塁。「先制を許してしまったので打撃で取り返そう」とツーシームを迷いなくフルスイング。左翼テラスに着弾すると、右拳を握りガッツポーズ。プロ4打席目で放ったプロ初安打が3ランだ。

 「1年目から切磋琢磨(せっさたくま)してやってきたので何とか大関さんを楽にしたかった。感触も良かったし、気持ち良かったです。ボールは両親に渡したいと思います」

 度肝を抜かれたのは第2打席。6―1の4回1死で148キロ直球を強振。打球はまたしても左翼テラス席に吸い込まれた。2本とも逆方向だ。チームの日本人でプロ1号からの2打席連発は79年岡本圭右(南海)以来の快挙。6回には左前適時打でプロ初の猛打賞までマークし2発3安打5打点。全打席、球界を代表する森下から放ったからこそ、価値がある。

 昨年は育成契約最後の3年目。「今年がダメなら、あとはない」と毎日約200本の素振りを欠かさなかった。当時は寮生だった渡辺は「この寮生では一番振り込んだ自信はあります」。名古屋遠征中は宿舎近くの駐車場で振り込み、守護神の森から差し入れをもらったことも。誰もが認める努力家だ。

 捕手として生き抜く自覚も十分。昨年、昼間は2軍戦に出場し、夜は1軍戦をテレビ観戦。甲斐のリード、パ・リーグ打者を研究する“ダブルヘッダー”が日課だった。「打てるだけじゃなくて、守れないと甲斐さんは超えられない」。書き込んだノートは頭に入れ、7回まで同じ育成出身の大関をリード。見事、1失点にまとめた。

 ファーム時代から指導してきた藤本監督は「ここまでやるとは思わなかった。素晴らしいですね。将来的には甲斐と渡辺が競争して、何年後かに肩を並べるくらいになってくるんじゃないかな」と未来の正捕手として期待した。

 名前の「陸」には「大陸みたいに大きくなってほしい」という願いが込められている。神村学園時代、実家に帰省中の16年4月に、276人が犠牲になった熊本地震を経験。被災者の気持ちも背負いながら努力してきた21歳の若タカが「強打の捕手」として、大きな一歩を踏み出した。(福井 亮太)

 ○…渡辺(ソ)が2回にプロ4打席目での初安打を1号で飾り、4回も2号。同一試合でプロ1号からの2打席連続本塁打は、球団では07年3月31日ロッテ戦のブキャナン以来。日本人では南海時代の79年6月2日阪急戦の岡本圭右以来43年ぶり。プロ初安打となる初本塁打から2打席連発は、いずれもプロ1、2打席目に記録した75年山村善則(太平洋)、84年村上信一(阪急)、17年バティスタ(広)らの例がある。

 ◇渡辺 陸(わたなべ・りく)

 ☆生まれ&サイズ 2000年(平12)9月24日生まれ、熊本県出身の21歳。1メートル87、84キロ。右投げ左打ち。

 ☆球歴 熊本県阿蘇郡の西原村立山西小学校で野球を始め、5年生から内野手から捕手に転向。西原中学校時代は熊本大津リトルシニアに所属。鹿児島・神村学園高校に進学し、2018年育成ドラフト1位で入団。21年8月に支配下選手契約。

 ☆趣味 休日は飲食店巡り。食べることが大好きで、大好物は焼き肉とお寿司。

 ☆憧れの選手 平成唯一の3冠王・松中信彦氏。同じ大型で左の強打者を目指していた。

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