YMO高橋幸宏さん盟友・坂本龍一“グレー画像”で哀悼 無言投稿に沈痛な思い 過去“毎日”応援も

[ 2023年1月16日 05:00 ]

坂本龍一
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 イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)のドラマー高橋幸宏(たかはし・ゆきひろ)さん(享年70)の所属事務所が15日、亡くなったのは11日午前5時59分で、死因は脳腫瘍により併発した誤嚥(ごえん)性肺炎だったと発表した。関係者によると、長野県軽井沢町内で近親者による葬儀がこの日までに営まれた。喪主は妻でモデルの高橋喜代美(きよみ)さん。盟友の坂本龍一(70)はこの日朝、SNSに文章のないダークグレーの画像を投稿した。

 喜代美さんは事務所を通じ、高橋さんの闘病について「2020年夏に判明した脳腫瘍の摘出手術は成功裡(り)に終わり、その後は復帰に向け度重なる治療と入退院を繰り返しながらリハビリに真摯(しんし)に向き合ってきました」と説明した。2人は結婚して約30年。共にファッションが大好きで、おしどり夫婦として知られていた。「昨年11月よりは自宅にて療養しておりましたが、年末から容体が悪化し帰らぬ身となりました。なによりも携わっていただいた医療関係者の皆さまに深く感謝致します」と気丈にコメントした。

 喜代美さんは高橋さんのSNSにも度々写真付きで登場。高橋さんは「この人がいなかったら、ぼくは今、存在できていなかったくらいお世話になってます」と感謝をつづっていた。

 YMOでともに世界の音楽シーンを席巻した坂本は、本紙が訃報を掲載した15日朝、自身のSNSを更新。言葉は添えず、ダークグレー一色の画像を投稿した。

 78年にYMOを結成。高橋さんは坂本を奇才、細野晴臣(75)を天才と評し、自身は凡人と自認。奇才と天才をつなぐ緩衝材のような存在として、バンドのまとめ役を担った。坂本とは同い年だが1学年下という間柄。若い時には酒を飲みながら音楽談議を交わし、デザイナーの山本耀司氏(79)ら当時のカルチャーの最先端にいた仲間と遊ぶことも多かった。

 高橋さんが脳腫瘍と闘っていた際、米ニューヨークにいた坂本は毎日のように応援メッセージを送っていた。無言の投稿には沈痛な思いがにじんでいた。

 ◇誤嚥性肺炎 食べ物や唾液など本来気管に入ってはいけない物が入り、そのことで生じる肺炎。老化や脳血管障害の後遺症などでのみ込む機能やせきをする力が弱くなると起こりやすい。

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