橋下徹氏 政府・日銀の経済政策に疑問「経済のエンジンが今は回ってる。ブレーキを踏む考え方には反対」

[ 2023年1月16日 10:41 ]

元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏
Photo By スポニチ

 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(53)が16日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。13日の国債市場で、長期金利の指標である新発10年債の利回りが一時、0・545%に上昇し、2015年6月以来約7年7カ月ぶりの高水準となったことについて言及した。

 日銀が22年12月に大規模な金融緩和策を修正し、事実上の利上げに踏み切った後、上限に設定した「0・5%程度」を初めて超えた。昨年12月に長期金利の上限を0・25%程度から0・5%程度に引き上げた日銀は13日、金利を抑え込むために0・5%の利回りで国債を無制限に買い入れる「指し値オペ」などを実施し、5兆83億円分の国債を買い入れた。1営業日当たりの購入額では過去最大だった。

 橋下氏は「経済学のセオリーとしては、物価が上がると金利を上げて物価を抑えよう、これ経済学で僕も学んでいた大原則なんですけど、これが今どんどん考え方が変わってきて。というのは、金利が上がってもメリット、デメリットがあるし、金利が下がってもメリット、デメリットがある。円高についても、円高にメリット、デメリットがあれば、円安にもメリット、デメリットがあるんですよ」と言い、「どう考えるかでね、2つの大きな軸があって、例えば米国は今、金利を上げて物価を抑えようとしていますけど、経済のエンジンがすごい回転してるんです、米国は。だから物価が上がる時に経済のエンジンにブレーキを踏もうという考え方で金利を上げて物価を抑えると。エンジンを止めにいっているんです」と指摘した。

 そのうえで「日本って今、経済のエンジンって回ってるんですかね」と疑問を投げかけ、「米国と同じように金利を上げて経済のエンジンにブレーキかけにいくっていったら、日本はもともとエンジンが回ってない状況だから。だから今までは日本はエンジンはふかし続けると。じゃあ物価が上がってきた時にどう対処するかっていったら、賃金を上回るっていう。米国は今、賃金も抑えにいっているんですよ。賃金上昇率が米国は高いから抑えにいっているんです。日本は同じやり方やっていいのかってことです」と持論を展開。

 「今、実際に見るとユニクロをはじめ、どんどんこの物価に対応して賃金を上昇している企業が増えてきているから、僕はこっちの流れでいくべきだって持論なんですけど、正直これはねえ、どっちの方向が正しいのか分からなくて、最後は専門家の皆さんの意見を聞きながら、日銀ないしは政府が決めないといけないんですけど。僕はねえ、経済のエンジンが今は日本が回ってるから、このエンジン、ブレーキを踏もうっていう考え方には僕は反対です」と自身の考えを述べた。

続きを表示

2023年1月16日のニュース