一番お金がかかったシーンとは…「silent」裏話 村瀬健プロデューサーがTVerで明かす

[ 2022年12月23日 13:34 ]

TVerで配信された番組で「silent」について語った村瀬健プロデューサー
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 22日に最終話が放送されたフジテレビドラマ「silent」の村瀬健プロデューサーが23日から配信されたTVerオリジナル番組「最強の時間割~若者に本気で伝えたい授業~」でドラマの裏話を明かした。

 結末は事前に決めていて「そこに合わせて脚本家の生方美久方さんとストーリーの方向性を決めた」と振り返った。具体的には「ラブストーリーって言ってしまったらくっつくか別れるしかない。ハッピーエンドかバッドエンド。バッドエンドの中にも色んなパターンがある。いずれにしても紬(川口春奈)と想(目黒連)がくっつくのか別れるのか。ハッピーなのかハッピーじゃないのかを、最初に僕と生方さんで決めた」と説明した。

 キャスティングについては「変わってしまったけど変わらないものが今回のテーマ。そうすると高校時代と今の差が大事になってくる」と説明。高校時代を自然に演じられる俳優であることを重点に置いた。村瀬氏が川口、目黒の2人と最初に会った時に両者から「高校時代無理です」と言われたという。それでも「(最初は)2人とも“自信がない”と言っていたが、演技力でカバーしてくれた」と称賛した。

 今だから話せることについて「ディテールにお金をかけた」と告白。その例に挙げたのは第1話のファーストカット。紬が自宅の団地の階段を下りる際に、舞い落ちる雪を見つける場面で「一番お金がかかっているうちの一つ」と明かした。この撮影は雪を降らすクレーン、照明を当てるクレーン、カメラのクレーンと3台の重機を使って納得のいく映像が撮れるまで何度もやり直したという。

 同じ1話では高校生の想が、作文を朝礼で読み上げる場面があった。これは「めちゃくちゃ時間をかけて取っている」と村瀬氏。「太陽のような照明機器を設置して、昼間の体育館のシーンを夜に撮影した。監督のこだわりで“じっくり時間をかけて取りたいから”ということだった。あれは実はかなりお金がかかっているんです」と語った。聞き手側から夜の撮影だったとは全く気づかなかったと驚かれて「分からないところにお金かけるってプロデューサーとしてはちょっと切ないですけどね。意外とそういうもんなんです」と笑いを誘った。その作文は最終話で全文が明らかになり、物語の伏線を回収し視聴者から大きな反響を呼んだ。

 「最強の時間割」はTVer初のオリジナル番組で、業界のトップランナーを講師に迎えるもの。村瀬氏の出演回は前後編に分けTVerで配信中。同氏は「silentの言っちゃいけないことをいっぱい言っているので、聞きたくない人は観ないでください(笑)。“そんなに言っていいの!?”というくらい、今回は心を許して話してしまった」と茶目っ気たっぷりにアピールしている。

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2022年12月23日のニュース