DeNA 番長政権初の1478日ぶり首位! 巨人戦3連続完封は63年ぶりで日本一吉兆

[ 2023年4月19日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA2ー0巨人 ( 2023年4月18日    長崎 )

<巨・D>勝利を喜び合う石田(中央)らDeNAナイン(撮影・西川 祐介)
Photo By スポニチ

 DeNAは18日、巨人戦に2―0で勝利。前身の大洋時代から縁が深い長崎で、その大洋が日本一となった1960年以来となる同戦での3試合連続完封勝利を決め、阪神と並んで19年4月1日以来、1478日ぶりに首位に浮上した。石田健大投手(30)が8回4安打無失点で今季2勝目。チームは4連勝で貯金を3とした。就任3年目の三浦大輔監督(49)となってからは初となる首位浮上。このまま一気に頂点まで突っ走る。

 試合後の取材対応を終えた三浦監督が、帰りのバスに乗り込んだ直後だった。首位・広島が阪神にサヨナラで敗れた一報が飛び込む。チームにとって19年以来4年ぶり、三浦政権では初の首位浮上だ。報道陣に対応するために再びバスを降りた指揮官は、浮かれることなく言葉を選んだ。

 「この時期ですから。一つずつ積み上げるだけですよ。シーズンが終わった時に、この位置(1位)にいられるように頑張ります」

 2―0の快勝。今季2度目の4連勝の立役者は先発の石田だ。開幕投手も務めた左腕は8回4安打無失点の快投。プロ初完投初完封に意欲を示し、9回打席が近づくとベンチでヘルメットをかぶって続投への意思を示したが、指揮官に肩を叩かれて降板となった。最終回は守護神・山崎がきっちり無失点。2勝目を手にした左腕はヒーローインタビューで「いい結果も出たし、オフにゆっくり旅行で来ようかな」と話し大歓声を浴びた。これで巨人戦は大洋時代の1960年8月28~30日以来、63年ぶりに3試合連続で完封勝利。その年は球団創設以来初となるリーグ優勝&日本一に輝いた。まさに「吉兆」だ。

 長崎とも深い縁がある。60年当時は親会社が大洋漁業(のちのマルハ)の関係で数多くの試合を行っていた。県内での試合の通算成績は、これで13勝11敗1分け。三浦監督もちょうど23年前の00年4月18日のヤクルト戦で先発し、勝敗はつかずも7回3失点と好投していた。「長崎に来たのは覚えているけど日付までは忘れた」と苦笑いを浮かべ、60年当時のことを振られても「(73年生まれで)生まれていない」とそっけなかったが、勝利については「走攻守、全てに(うまく)取り組んでいるから」と手応えをにじませる。

 試合中は中堅方向から本塁に向けて風速4メートルの風が吹いていた。石田も「背中からの風を利用して、投球でうまく乗っていくことができた」と大胆に攻めたことが白星につながったと明かした。本拠を置く横浜と同じ、日本を代表する港町で受けた強い追い風。この風に乗り、25年ぶりのリーグ優勝と日本一を目指す。(大木 穂高)

 ≪阪神と並ぶ同率≫DeNAが阪神と並び同率首位に浮上した。DeNAの首位は19年4月1日以来4年ぶりだ。また、巨人戦は4月5、6日に続き3戦連続完封勝利。DeNAの巨人戦3試合連続完封勝利は大洋時代の60年8月28~30日以来63年ぶり2度目となった。前回の60年は名将・三原脩監督の下で前年最下位から初のリーグ優勝。大毎との日本シリーズも4連勝し日本一、指揮官の采配は三原マジックと称賛された。

 ▽DeNAと長崎 長崎で初めてプロ野球の公式戦が開催されたのは、1950年(昭25)6月1日の大洋(現DeNA)―西日本戦。その際は市内で一番大きかった長崎商グラウンドが使用された。また、大洋の親会社・大洋漁業は山口県下関市に本社を置き、長崎市には大洋食品など関連会社が多く所在。51~53、59、69、75年には長崎市営大橋球場で主催試合が行われた。大洋、横浜時代を含め、長崎での勝敗は過去24試合で12勝11敗1分け。前回は12年5月30日のソフトバンク戦で、7投手の継投で5―4と辛勝した。

続きを表示

2023年4月19日のニュース