ソフトバンク 先制不敗神話が崩壊 連弾浴びた石川「勝手に自分で崩れた。もう少し何とかできた」 

[ 2023年4月19日 05:02 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3-7西武 ( 2023年4月18日    東京D )

5回1死ニ、三塁、打者・外崎でソフトバンク先発の石川は降板(撮影・長久保 豊)
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 ソフトバンクは18日の西武戦(東京ドーム)で今季初の逆転負けを喫した。初回1死一、二塁から栗原陵矢外野手(26)の中前適時打で先制したが、先発の石川柊太投手(31)が4回に連続被弾するなど、4回1/3を4失点KOで今季初黒星。チームとしても今季ワーストの1試合4発を浴びた。先制すれば8戦8勝だった“不敗神話”は崩れ、3連勝の西武とのゲーム差は1に縮まった。

 試合後、東京ドームはゲスト・郷ひろみによるミニライブの準備が行われていた。つかの間の静寂の中、藤本監督は「帰ります。さよなら」と地下通路を足早に去ろうとしたが、思い直した。立ち止まり、振り返った。

 「外崎デーやったね。外崎のための試合やった。(石川は)腰はいいんやけど(球が)高かった。僅差なら勝負できると思ったが火を付けてしまった」

 今季、先制した試合は8戦全勝だった。初回にあっさり先制し、完全にペースを握ったかに見えたが、一瞬でひっくり返される。1―0の4回1死で石川は外崎に外角直球を右翼席へ放り込まれ同点。続く4番中村にも難しいフォークを左翼スタンドに運ばれ、逆転された。「勝手に自分で崩れた。反省の仕方を反省しないと。もう少し何とかできた」と石川。4回1/34失点で今季初黒星。完全に火を付けてしまった。

 5回1死二、三塁とされた場面で降板したが、3度の先頭打者への四球を含む今季ワースト5四球。この流れの中で送り込まれると、百戦錬磨の又吉でさえ火消しは難しい。外崎、ペイトンにそれぞれ一発を浴びるなど自己ワーストタイの2被弾。この日、全7得点を本塁打で失った。

 「同じ失敗をしないように」と又吉は猛省したが石川、又吉が外崎に一発を浴びた共通点は「カウント2ボール」。ストライクを取りに行くところを狙い撃ちされた。「一番、カウントを取りに来る球。コースを狙っているけど、真ん中にね。一番やっちゃいけないこと。いい反省をしてほしいね」と指揮官は言葉を絞り出した。

 試合前まで12試合で1点しか奪えなかった初回に先制したが、今季ワースト4被弾で粘る間もなく引き離され、今季初の逆転負け。「もう1、2点を先に取っておけば展開は変わってるかな。明日、絶対、勝ちます」と藤本監督。やられたら、やり返すだけだ。その表情、言葉には再び火がついてきていた。 (井上 満夫)

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2023年4月19日のニュース