ヤクルト・村上 松山大好き打“坊っちゃん”時代に汗流した過去打率・412&3発の地で16打席ぶり快音

[ 2023年4月19日 05:20 ]

セ・リーグ   ヤクルト2ー0中日 ( 2023年4月18日    松山 )

<ヤ・中>初回、村上は先制適時二塁打を放つ(撮影・沢田 明徳)
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 わが輩は松山が得意である――。ヤクルト・村上の打球が夜風に乗った。左翼フェンス直撃の先制二塁打。チームの連敗を4で止め、3位に浮上させたが「ちょっと詰まっているので、まだまだ。あれをホームランにできる力はある」と昨季3冠王の自負をのぞかせた。

 初回2死三塁。涌井の外角直球を捉えた。前カードの広島3連戦では無安打。16打席ぶりの安打を得意の地で放った。秋季キャンプ地でもある坊っちゃんスタジアム。松山市を舞台にした夏目漱石の小説にちなんで名付けられた球場で、過去17打数7安打の打率・412、3本塁打と好相性を誇る。この日も1打席目から放った適時打が決勝打に。これで球団史上初となる開幕15試合目までに5度目の勝利打点となった。

 松山は強く“こゝろ”に残る地だ。1年目のシーズンを終えた18年オフに秋季キャンプに参加。「1度しか秋季キャンプは参加してないけど、しんどかった。ノックもバットを振る量もランニングの量も。一日中、練習をやっていた記憶が強い」。プロ野球選手として、まだ“坊っちゃん”だった背番号55は懸命に汗を流し、球界を代表するスラッガーへの礎を築いた。

 チームの今季初となる地方開催で大声援を受け「最高に楽しかった」と笑い「僕たちは凄くいいゲームができている。自信を持ってやっている」と言葉に力を込める。まだまだ、こんな成績では満足できない。明治時代を代表する文豪のゆかりの地で、令和の大砲が復調気配を示した。(青森 正宣)

 ≪球団最多!開幕15試合目までに勝利打点5度≫村上(ヤ)が初回に決勝打となる左越え二塁打をマークした。村上の勝利打点は11日のDeNA戦以来今季5度目。開幕15試合目までに勝利打点5度は51年の中村栄、09年の川島慶三、13、15年の畠山和洋の4度を抜き球団最多となった。

 ▼ヤクルト・サイスニード(6回無失点で開幕3連勝とし、中日戦は通算8試合で6勝目)中村捕手のリード、バックの皆さんを信頼して投げられた。マツヤマ、ダイスキ~!

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