MLBが新たなルールをさらに模索 臨時代走OK? 先発投手が5回を投げないとDHは消滅?

[ 2023年4月19日 07:57 ]

ピッチクロックの残り時間を示す掲示板(AP)
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 マイナーリーグの試験的導入を経てピッチクロック制や投手がプレートを外す回数の制限、さらにベースサイズの拡大といった新たな変更を行ったメジャーリーグ(MLB)が、さらなる新ルールを模索していることが明らかになった。

 18日に発表したもので“実験の舞台”となるのはMLBと提携している独立リーグのアトランティックリーグ(98年創設=10チーム)で、AP通信によれば、まず「臨時(指名)代走」を容認。先発していない選手の代走を常時認め、ベース上で交代させられた選手はその後も出場可能となる。

 MLBでは走者がいる場合、投手がけん制球を投げるためにプレートを外すことができる回数は実質的に2回までに制限されたが(3回以降も可能だがアウトにできない場合はボーク)、アトランティック・リーグではこれを1回に削減。走者優位と時間短縮がさらに加速することが予想されている。

 「ダブルフック(DOUBLE―HOOK)」と呼ばれる指名打者制度(DH)はアトランティック・リーグで昨季も採用されたが今季も継続。これは先発投手が5イニングを投げきらない場合、打順からDHが消滅してしまうもので、該当するケースでは以後、投手が打席に入ることになる。したがって先発オーダーの上位打線にDHを入れた場合、先発投手の責任がより重くなっていく。

 またMLBで時折見られる「ブルペン・デー」という中継ぎ投手だけのリレーでまかなう試合は「ダブルフック制」では事実上、DHの採用は無理。アトランティック・リーグでの反応と実績をMLB側がどのように評価するのかが注目されるところだ。

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2023年4月19日のニュース