西武・おかわり 東京Dで松坂魂V弾 平成の怪物と同じデビューの地で有言実行2号

[ 2023年4月19日 05:20 ]

パ・リーグ   西武7-3西武 ( 2023年4月18日    東京D )

<西・ソ>試合後、笑顔でファンの声援に応える外崎(左)と中村(撮影・白鳥 佳樹)
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 西武と東京ドーム。ファンにとっては「平成の怪物」と称された松坂大輔のプロデビュー戦が色濃く記憶に残るだろう。実は、打線にもこの球場でプロ初出場を果たした大物選手がいる。中村だ。

 試合前。始球式で球場を訪れた松坂氏から、山川、源田の主力が故障で戦列を離れる状況に「ベテランが頑張らないとね」と声をかけられた。中村は「打つだけです」と返した。予告通りの決勝弾だった。1点を追う4回。外崎の同点ソロの直後、石川の難しい内角フォークを左翼ポール際へ運んだ。松井監督が「芸術的。普通に打てばファウルになる」と絶賛した2者連続の2号ソロ。「追い込まれたので振ったら当たった。いい角度で飛んでいった」と笑った。

 99年4月7日。松坂氏は日本ハム戦の初回に片岡から155キロの内角高めの剛速球で空振り三振を奪い、尻もちをつかせた。衝撃のデビュー戦での初勝利。その4年後の03年9月28日、高卒2年目だった中村がこの球場でプロ初出場した。カブレラの腰痛欠場で4番に抜てきされ、プロ初打席で二塁打して初安打初打点。プロ22年目の今は「本来4番を打つ人が今いない。カバーしていきたい」という山川の代役だった。

 中学3年時に横浜で春夏連覇した松坂氏をテレビで見て感動。プロで同僚となってからも「スーパースターという印象」と言う。自身も通算456本塁打、6度の本塁打王と実績を積み重ね、8月には40歳になる。

 球団5年ぶり2度目の東京ドームの主催試合は4万1568人が来場。殊勲の一発でチームを今季初の3連勝に導いた。お立ち台で今季目標を問われ「こんな大勢の前で発表するんですか?」とかわし「明日、ベルーナドームで(観客が)少ないと寂しいので来られる方はお願いします」と締めた。東京ドームで新旧の「西武の顔」が輝いた一日だった。(神田 佑)

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2023年4月19日のニュース