槙原寛己氏 大谷は効果的カーブをもっと使えば長い回投げられる

[ 2023年4月19日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス5-4レッドソックス ( 2023年4月17日    ボストン )

<レッドソックス・エンゼルス>2回、降雨に見舞われるなかマウンドに立つ大谷(撮影・会津 智海)
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 【槙原寛己 視点】吉田との注目の対決。大谷は4球で空振り三振を奪ったが、3球目のカーブに注目したい。まず2球続けて「スイーパー」と称される横に大きく滑るスライダー。これで追い込み、3球目に127キロのカーブを挟んだ。これが効果的だった。

 横滑りのスライダーと縦に割れるカーブ。これだけでも打者を幻惑できる。この立体的な「横→縦」に加え、スピード差による緩急も大きい。吉田は続く4球目、30キロ以上の球速差のある158キロ直球に振り遅れて空振り三振だった。カーブはフォーム的にも体、肘などへの負担が少ない。より直球も生きるし、今後長いイニングを投げることにもつながるはず。もっと使ってほしい球種だ。

 雨や寒さ、ピッチコムの故障など最悪ともいえるコンディションだったが、指に掛かった直球は素晴らしかった。仮にあのまま続投していても、初回の1失点だけで抑えていたと思う。ただ一つだけ。4試合連続での初回、先頭打者への四球はもったいない。サイ・ヤング賞を狙うなら改善すべき点だろう。

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2023年4月19日のニュース