日本ハム・野村独占手記 新球場開幕4番は「空いたところに入った」感覚 「ザ・4番」中田先輩の背中負う

[ 2023年3月31日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム1ー3楽天 ( 2023年3月30日    エスコンF )

<日・楽>6回、中犠飛を放つ野村(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムは30日、新球場「エスコンフィールド北海道」での初の公式戦となる23年開幕戦を楽天と戦った。1―3で敗れた中、6回1死満塁からの中犠飛で唯一の得点を叩き出したのが野村佑希内野手(23)。自身初の開幕4番を務めたこの日、本紙に独占手記を寄せた。

 入団時に掲げていた「新球場での4番」が実現しました。でも、イメージしていたものとは違いました。巨人・中田さんや楽天・西川さん、ソフトバンク・近藤さんら、上位打線の方々が移籍されて“空いたところに入った”という感覚。しっかり成績を残して、4番として認めてもらえるようにやりたいです。

 中田さんには、今年のオープン戦で東京ドームでお会いした時に「お前がスター候補になるしかないやろ」と声を掛けてもらいました。ファイターズ時代よりも気にかけてくれている。僕が入団した時にバリバリの4番で、「ザ・4番」という方ですし、背中を追いかけたいです。

 初めて球場内に入ったのは去年の12月。まだ完成はしていなかったけど、本当に圧倒されました。一緒に来た清宮さんと写真を撮りまくり、素直に「ご飯食べて、お酒飲んだりしたら楽しいだろうな」とファンの人がうらやましくなりました。

 清宮さんの実家に昨年11月に遊びに行った時、地下の打撃練習場に「3番清宮、4番野村」と書きました。清宮さんのお父さん(克幸氏)に「一筆書いていけ」と言われたからです。人の家の壁に書かせてもらえるなら、ちょっとでも粋なことを書かないといけないと思って書きました。

 プロ5年目ですが、ケガが多かった。特にしんどかったのは、1年目の19年の夏、全治5カ月の「左股関節後方亜脱臼」。約1カ月、歩行禁止だったので、病院でほぼ寝たきりの生活でした。おなかもすかないし、何時に寝ているのかも分からない。人生の中でも一番長く感じたぐらいの期間。でも、その後の6カ月間のリハビリで体幹やウエートなど基本的なトレーニングを一から教わり、取り組めたことはプラスに捉えています。体重も4キロ増えて、今の体のベースになっています。

 今年から背番号5。「三塁」でレギュラーを獲りたかったので、5を選びました。ケガが多く、何か変えないとと思っていた。今年は「不動の4番」を自分の中で掲げています。新球場1年目の4番がしっかりした成績を残さないとさみしい。試合に出続けて、終わる頃には誰もが認める存在になっていたいです。(北海道日本ハムファイターズ内野手)

 ▽野村の入団時 花咲徳栄(埼玉)から18年ドラフト2位で入団。同年3月に新球場建設地が北広島市となることが決まっており、野村は11月23日の新入団発表で「その(開業の)頃にはチームの中心として、打線でもチームを引っ張る選手になりたい」と語った。

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