31日メジャー開幕 両リーグ6地区を占う ピッチクロックなど新しい戦い方にも注目

[ 2023年3月31日 02:30 ]

メッツ・千賀(AP)
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 【ア・リーグ東地区 連覇目指すヤンキース】2連覇を狙うヤンキースが本命。吉田が加入したレッドソックスは昨季地区最下位からの巻き返しに燃えており、WBCメキシコ代表で活躍したアロザレーナのいるレイズも侮れない。菊池のブルージェイズ、昨季終盤に快進撃を演じてみせたオリオールズと、高いレベルで力が拮抗(きっこう)する。

 【ア・リーグ中地区 ツインズ3年ぶりV狙う】抜き出たチームがなく混戦模様。遊撃手コレアが残留した前田のツインズが3年ぶりの優勝を狙う。昨季覇者のガーディアンズは、名将テリー・フランコナ監督の手腕が見もの。タイガースは今季を最後に引退する3冠王達成の強打者、カブレラのためにもプレーオフに進んで花道を飾らせてあげたい。

 【ア・リーグ西地区 若手充実のアストロズ】昨季3位のエンゼルスは大谷に次ぐ先発に昨季15勝の左腕アンダーソンを獲得し、打線も補強した。優勝候補は昨季ワールドシリーズ制覇のアストロズ。アルテューベが負傷したのは痛いが、ペーニャら若手が充実。マリナーズ、レンジャーズも手ごわい。藤浪が加わったアスレチックスは戦力が劣る。

 【ナ・リーグ東地区 千賀ら補強のメッツとブレーブスの一騎打ち】千賀ら大型補強に成功したメッツと、地区5連覇中のブレーブスの一騎打ちか。メ軍は昨季サイ・ヤング賞のバーランダーが加わり、シャーザーら先発陣の安定感は随一。野手もリンドアらがそろう。ブ軍も昨季最多勝ライトを中心に投手陣は駒がそろい、アクーニャ率いる打線の破壊力は十分だ。

 【ナ・リーグ中地区 ヌートバー所属のカージナルス中心】侍ジャパンでブレークしたヌートバーがいるカージナルスが中心だ。ゴールドシュミット、アレナドを中心にエドマンら若手も台頭し、勢いを与えそうだ。投手陣も元巨人マイコラスや今季限りで引退するウェインライトとそろう。苦戦が予想されるカブスの鈴木は、プレーオフ進出争いに絡みたい。

 【ナ・リーグ西地区 パドレスとドジャースのV争い】ダルビッシュのパドレスと、ドジャースの優勝争いが予想される。パドレスは強打のボガーツを獲得し、タティスが戻れば、マチャド、ソトと組む打線はリーグ屈指の破壊力を持つ。投打のバランスが優れるドジャースは2年連続の地区制覇を目指すが、選手の入れ替わりが多い点がどう出るか。

 ▽今季からの主な新ルール
 ☆ピッチクロック 試合時間短縮のため導入。投手は捕手から球を受けてから、走者なしの場合は15秒、ありの場合は20秒以内に投球動作を始めないと1ボールが宣告される。また、打者は残り8秒までに打つ準備を整えなければ1ストライクが宣告される。

 ☆けん制球 投手による走者へのけん制球は1打席2球まで。3度目のけん制球でアウトにできなかった場合は、ボークとなり走者が進塁する。

 ☆極端なシフトの禁止 塁間に内野手を3人配する極端な守備シフトは禁止。守備側は内野に野手4人以上を置かねばならず、二塁ベースを境に2人ずつ左右に分かれなければならない。

 ☆拡大ベース 走者と捕球者の接触を減らすため、ベースの一辺が約7・6センチ大きくなった。その分、塁間が短くなり、盗塁数の増加も期待されている。

 ☆ピッチコム サイン盗み防止のため昨季導入されたバッテリー間のサイン伝達電子機器で、捕手からだけではなく、投手からもサインを送れるようになる。

 ☆インターリーグ 各チームが他全29球団と、最低でも一度は対戦するように変更された。

 ☆野手の登板 点差が離れた場面での野手の登板は、8点以上のビハインドか、10点以上リードした9回か、延長戦に限られる。

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