【元阪神・バース氏インタビュー】「アレ」への極意3連発 僚友・岡田監督へ“勝利にこだわれ”

[ 2023年3月31日 08:00 ]

「A.R.E」を掴むべく岡田阪神にエールを送ったランディ・バース氏 (撮影・後藤 大輝) 
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 阪神開幕戦のスペシャルゲストとして2023年シーズンの始球式に臨む85年日本一の立役者、ランディ・バース氏(69)が本紙のインタビューに応じ、僚友だった岡田監督に「AREに向けて、勝利にこだわる姿勢を貫け」と勝利のための3カ条を語った。

 レジェンドも開幕に心を震わせた。始球式に登場するバース氏はファンとの再会、そして岡田監督が率いる阪神のプレーを見届ける瞬間を楽しみにしていた。「オープニングピッチはど真ん中へのチェンジアップになるだろう。機会を与えてくれた球団には感謝している」と背番号44のユニホームでマウンドに立つ準備をしていた。

 「長いシーズンがこれから始まるが、岡田監督にはぜひとも勝利をつかんでほしい。05年に優勝も経験し、勝つために必要なものを彼は知っている。任せて大丈夫だ」と優勝への3カ条を語った。

 (1)監督は何よりも勝利にこだわれ 「岡田監督はどんなときも平常心を保つことができる野球人だ。ペナントレースとWBCは違う。栗山監督はベストメンバーでつくったチームを信頼することで勝てたが、阪神は日本代表じゃない。勝つために難しい決断をしないといけない。迷わず、勝つために、自分の信念を貫いてほしい。負けたら監督の責任。それも彼は分かっているはず」

 (2)大山、佐藤輝、森下は外角球を逆方向に運ぶ意識で状態をキープせよ 「どんな打者にも波はある。それに対処するためには外角に目を付け、逆方向にしっかりと運ぶ。これが大事だ。まだ優勝経験がないんだし、苦しいときに我慢することが必要。相手投手の癖、配球をしっかり勉強してほしい」

 (3)外国人選手も日本流に学べ 「環境に早く慣れることが外国人選手が成功する条件。日本のスタイルには従わないといけない。WBCでも証明したように、レベルは高い。決してナメてはいけない」

 バックスクリーン3連発のような伝説が残るシーズンになることがOBとしてのバース氏の願い。「そのためにもこれから協力は惜しまない」とAREのためのサポートを約束した。(鈴木 光)

 ◇ランディ・バース 1954年3月13日生まれ、米オクラホマ州出身の69歳。メジャーではパドレス、レンジャーズなど6年間で130試合、打率・212、9本塁打、42打点。83年に来日し阪神入団。85、86年に2年連続3冠王、85年にはチームを初の日本一に導きリーグMVP。シーズン打率・389(86年)などプロ野球記録を多数樹立した。88年途中に子どもの病気を理由に帰国し退団。同年現役引退。帰国後は米オクラホマ州で農場経営の傍ら、市会議員、州議会上院議員を歴任。97年にはスポニチ評論家を務めた。現役時1メートル84、95キロ。右投げ左打ち。

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