レッドソックス・吉田正尚 手応えと反省のマルチ安打デビュー「経験しながら同じミスがないように」

[ 2023年3月31日 08:29 ]

<レッドソックス・オリオールズ>吉田のユニホームには「DEBUT」のワッペン(撮影・光山 貴大)
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 レッドソックスの吉田正尚(29)が30日(日本時間31日)、本拠地・フェンウェイパークでの開幕戦、オリオールズ戦に「4番・左翼」で出場。試合には敗れたが、メジャー1年目の日本人野手としては初めての開幕4番で4打数2安打1死球1打点と自らの仕事をキッチリと果たした。

 2-8で迎えた6回無死一、二塁の場面では左腕・アキンの高め90・7マイル(約145・9キロ)の直球を逆らわずに振り抜き、二遊間を破る適時打。メジャー初安打と同時に初打点も記録すると、8回1死一塁で迎えた第4打席では右腕ベイカーから一塁強襲の安打。打球速度は100・5マイル(約161・7キロ)だった。

 いきなりのマルチ安打で実力を示したが、日本の誇る安打製造機は反省も忘れない。8―10の9回1死一、二塁、昨季65試合に登板したバティスタの99・8マイル(約160・6キロ)直球を捉えきることができず遊ゴロ。デビュー戦で安打を放ったことについては「もちろん1本出たので、開幕の日に打てたっていうのは大きいと思います」と手応えを口にする。それでも試合最終盤の好機で結果を出すことができず「最後、チャンスでちょっと中途半端なスイングもありましたし、まだ迷いもある中で、そこらへんはいろいろ経験しながら同じミスがないように、打席を積み重ねていけたらいいなと思います」と悔やみながらも、力強く前を向いた。

 試合前セレモニーでは場内アナウンスで「WBCチャンピオン!」と紹介され、大声援を浴びた。出塁すると背中には、そのたびに声援が降り注いだ。「初めてこの地でプレーできて、また野球とベースボールとの違いというのも、1試合だけですけど、少しずつ違いを感じながら、球場の雰囲気だったりというのはすごく新鮮な気持ちでプレーできましたし、また新しい感情で今日を迎えられたかなと思います」。日本で数多くの記録、記憶を残した男が新たな野球人生の第一歩を刻んだ。

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