阪神・佐藤輝に代打 29日先発落ちの可能性も 矢野監督「1年目。まだまだこれからの選手」

[ 2021年8月29日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6ー7広島 ( 2021年8月28日    マツダ )

<広・神>6回、見逃し三振に倒れた佐藤輝(撮影・成瀬 徹) 
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 阪神・佐藤輝明内野手(22)が28日の広島戦で初めて代打を送られた。4回には初めて目前の打者が敬遠されて好機で空振り三振に倒れる屈辱。24打席連続無安打で自己ワーストを更新した。大山悠輔内野手(26)を先発から外す打線改造も実らず、最下位の広島にまさかの2連敗。29日は首位陥落にとどまらず、3位まで落ちる危機を迎えた。 

 1点差に迫った8回。なお2死一塁で矢野監督がベンチを出た。告げたのは代走・植田だけではない。佐藤輝が準備していたネクストサークルからベンチへ戻った。開幕から98試合目。初めて代打を送られた。代わった原口が凡退。9回は栗林に3人で抑えられ、広島を上回る計12安打で2連敗に沈んだ。

 初めての屈辱は、もう一つあった。3―5の4回2死三塁。サンズが3ボールになったところで広島側は申告敬遠を選び、勝負を避けられた。意地を見せたい場面で野村のワンバウンドする変化球を空振りして三振。6回2死一、二塁では見逃し三振に倒れ、24打席連続無安打まで自己ワーストが伸びた。

 「いろんなことがあるやろね。1年目。言い訳を言い出したらね。まだまだこれからの選手。それしかない」

 矢野監督は迷う胸中を思い、奮起を望んだ。29日は7月12日のDeNA戦以来、17試合ぶりに先発を外れる可能性がある。

 前夜の敗戦後に示唆していた打線の組み替え。一夜明けて4番からの降格どころか先発オーダーにも「大山」の名前はなかった。6、7番で起用した6月下旬から7月上旬を超える大きな決断。指揮官は理由が不振であることを「うん」と認めた以上のことは言及せず、「いい当たりが正面にいったりした。よく粘ってくれた。打線的には輝と悠輔が(状態は)悪いけど、他はそういう感じはあまりない」と振り返った。

 不振による先発落ちは2年ぶり。代打登場した7回無死二塁は左腕森浦の内角高めの147キロに詰まらされた二ゴロで、守備に就き、9回1死は初球に来た栗林の甘いカットボールを右飛に打ち損じた。2打席で復調の気配は見えず、リーグ最低だった打率はさらに・235まで落ちた。

 大山は主将であり、76試合にわたって4番を務めてきた今季猛虎の根幹。今後の起用について矢野監督は「明日考える…」と話すにとどめた。大山と佐藤輝の不調が重なり、29日は条件次第で3位まで落ちる可能性がある。4月4日からの首位を守れるのか。底力が試される。(山本 浩之)

 《不振理由は19年10月以来》大山(神)が先発を外れるのは5月19日のヤクルト戦以来今季12度目で、前回は背中の張りで5月6日から25日まで登録外だった。これ以前には5月2日の広島戦で蓄積疲労を考慮されて休養した。不振を理由に先発を外れるのは19年10月10日の巨人とのCSファイナルS第2戦以来で、ファーストSから8打席連続無安打のため。レギュラーシーズンでは同年9月22日のDeNA戦以来。直前の2試合で7打席無安打だった。サンズの4番は6月29日~7月1日のヤクルト3連戦で務めて以来の今季4度目。通算で46度目。

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