データで見るWシリーズ第1戦 光るカーショーの制球力 史上2人目の200奪三振を達成

[ 2020年10月21日 12:36 ]

<ドジャース・レイズ>ドジャース先発のカーショー(AP)
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 ドジャースの先発クレイトン・カーショー(32)はリーグ優勝決定シリーズ第4戦で敗戦投手となったあと、中4日での先発だったが6回を2安打、8奪三振、1四球、1失点と好投。78球中53球がストライク(67・9%)で、得意にしているスライダーの制球力も安定していた。

 カーショーのポストシーズンでの通算奪三振数は36試合目の登板(先発29試合目)で201。ジョン・スモルツ(元ブレーブス)の199を抜いて歴代2位に浮上し、アストロズのジャスティン・バーランダー(通算31試合で205)に次いでポストシーズンでは史上2人目の通算200奪三振を達成した。

 サイ・ヤング賞を3回受賞しているカーショーはレギュラーシーズンで175勝76敗という好成績を残しているが、ポストシーズンではこの日の白星を含めて通算12勝12敗。過去2回のワールドシリーズ(2017、18年)では1勝2敗で大一番でのもろさを指摘されていたが、第1戦では本来のピッチングを披露した。

 一方、中5日で先発したレイズの203センチの長身右腕、タイラー・グラスナウ(27)は4回1/3で6失点。3安打しか打たれなかったがそのうち1本はコーディー・ベリンジャー(25)の2ランで、カーショーとは対照的に6つの四球を与えるなど制球に苦しんだ。112球のうちストライクは58球(51・8%)。ボールが先行する苦しいピッチングだった。

 レッドソックス時代の2018年にワールドシリーズでMVPとなっているドジャースの1番、ムーキー・ベッツ(28)は6回の右越えソロを含めて2安打1打点で2得点。四球で出塁した5回には二盗、三盗を成功させたあと、マックス・マンシー(30)の一ゴロで生還。今季の盗塁成功は出場55試合で10(失敗は2)だったが、初戦では1イニングで2つを成功させた。

 さらにベッツの三盗の際には、同じく四球で出塁していたコーリー・シーガー(26)も二盗に成功。チームの「1イニング3盗塁」は、ワールドシリーズでは1912年のジャイアンツ(対レッドソックス)が第6戦で記録して以来、実に108年ぶりの出来事となった。

 なおドジャースがワールドシリーズの初戦で勝ったのは21回目の出場でこれが7回目(14敗)。過去6回の優勝のうち2回は連敗スタートからの逆転Vで、初戦で白星を挙げて優勝したケースは1963年1988年に2回記録している。

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