星稜・奥川、防御率0・00V王手!7回87球10Kで準決勝快投 初優勝懸け22日決勝

[ 2019年8月21日 05:30 ]

第101回全国高校野球選手権大会 準決勝   星稜9―0中京学院大中京 ( 2019年8月20日    甲子園 )

7回1死、増田を三振に仕留めてガッツポーズの星稜・奥川(撮影・北條 貴史)
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 準決勝2試合が行われ、星稜(石川)は奥川恭伸投手(3年)の7回2安打無失点の快投で中京学院大中京(岐阜)を下し、95年以来、24年ぶりの決勝進出を果たした。制球重視の緩急を付けた投球で今大会防御率0・00を守った。履正社(大阪)は明石商(兵庫)に7―1で快勝し、夏は初めて決勝に進んだ。21日は今大会から決勝前日に導入された休養日。ともに初優勝をかけた決勝は22日午後2時にプレーボールする。

 はじけるような笑顔で星稜・奥川は左翼の守備位置から試合後の整列に加わった。延長14回、165球を投げ抜いた3回戦・智弁和歌山戦から中2日。林和成監督(44)に志願して上がった先発マウンドで確実に仕事を果たした。「ここまで来たら投げたい。他の投手に譲らず、自分が上がる気持ちだった」。7回2安打無失点10奪三振。命運を背負うエースがチームを頂上決戦へと導いた。

 プランは明確だった。「ビデオを見て、腕をマン振りして速球を続けるより、緩急が有効的と話した」。小学4年からバッテリーを組む山瀬と打ち合わせ、スライダー、フォークなど変化球の割合を増やした。「6割の直球をコースに投げてファウルを取り、変化球で勝負。バランス良く、いいフォームで投げれば150キロ出る」と山瀬。5回2死、7番・元にこの日最速の153キロを計測。強弱を付けた投球で7回を87球で終え、高校生活初の左翼へ。中1日で向かう決勝に向け、許容範囲の消耗で済ませた。

 責任感が疲れた体を突き動かす。智弁和歌山戦の直後、父・隆さん(53)は状態を心配するLINEを送信。だが、返ってきたのはいつも通りの「了解です」の4文字だった。この日は4季連続となった甲子園で初めて、試合前に室内練習場でブルペン投球。立った状態の捕手に全力に近い形で約15球を投じ、入念に状態を最終チェックした。志願した以上は一切の言い訳はしない。覚悟のマウンドを「体の重さは感じていました。ずっと疲れた状態なので」と笑顔で振り返った。

 32回1/3を自責0(失点1)。防御率0・00のまま、石川県勢の悲願である初優勝をかけた決勝に向かう。林監督は登板について「最後の最後まで彼の様子を見ながら、彼の話を聞きながら、ドクターにも相談して決めたい」と慎重な姿勢だが、奥川は「あさって(22日)ももちろん、投げることになるので頑張りたい」と意気込む。決勝の相手は選抜で対戦し、17奪三振で完封した履正社。「最後は楽しく、笑顔で終わりたい。最後、マウンドに集まるイメージをしっかり持って試合に臨みたい」。全力で勝利をつかみ、頂点からの景色を見渡す。(桜井 克也)

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